2019年8月6日に日本証券アナリスト協会主催で行われた、株式会社PALTEK 2019年12月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社PALTEK 財務担当取締役 井上博樹 氏

連結業績結果

井上博樹氏:みなさま、本日はお忙しいなかご参加いただきまして、ありがとうございます。それではさっそく、株式会社PALTEK2019年12月期第2四半期の決算報告をさせていただきます。

まず、業績結果でございます。売上高は、147億9,400万円です。前年同期に比べて7億9,000万円、5.1パーセントの減少という結果になっています。

売上総利益は17億300万円となり、利益率が11.5パーセントです。前年同期に比べまして2億2,800万円、11.8パーセントの減少となっています。

販管費は16億4,100万円となり、前年同期に比べて9,100万円、5.9パーセントの増加です。

営業利益は6,100万円で、利益率が0.4パーセントです。前年同期に比べて3億1,900万円、83.8パーセントの減少となっています。経常利益につきましては、営業利益とほぼ同じの6,200万円となり、利益率が0.4パーセントです。

四半期純利益は2,300万円です。前年同期に比べて82.4パーセントの減少となっています。1株当たりの四半期純利益は、2円15銭です。

後ほど詳しく述べますが、売上高の減少は、半導体事業の減少によるものでございます。売上総利益の減少は、売上高の減少に伴うものです。

売上総利益率が低下していますが、円高による為替のマイナスの影響と、2018年にFPGA事業の取引形態が変更となった影響が主な要因です。

それに伴う営業利益の減少ですが、新規事業への投資によって販管費も増加しています。これによって、前年同期よりも83.8パーセントも減少となりました。

事業別売上⾼の状況

事業別の売上高の状況でございます。まず半導体事業ですが、実績は134億7,300万円です。前年同期と比べ12億800万円の減少となり、増減率が8.2パーセントの減少となっています。

デザインサービス事業(の実績)は、8億6,700万円となりました。前年同期と比べ、こちらは6.6パーセント増加しています。

ソリューション事業(の実績)は、4億5,300万円です。前年同期と比べ407.4パーセントの増加となっています。主なものとしては、映像配信システム、および産業向けIoTシステムの販売がとくに増加に寄与しています。

売上総利益率の変動について

売上総利益率の変動についてです。売上総利益率ですが、こちらは前年も同じでしたが、円高による為替の影響による低下がありました。2019年の第2四半期では、トータルで1億8,600万円、利益率にすると1.3パーセント分の下落要因となっています。

それから、もう1つの要因です。為替の影響を排除した売上総利益は12.8パーセントと、前年同期と比べて0.5パーセントも大きく下がっています。

この主な要因は、FPGAビジネスの取引形態の変更により、主要な大手顧客の利益率が低下したことでございます。この変更は、2018年度第2四半期から完全移行していますので、とくに第2四半期の下落が大きく影響しました。

営業利益の増減分析

営業利益減少の要因分析です。各要素すべて減少に影響していますが、売上高の減少に伴う低下が1億円、売上総利益率の低下に伴うものが8,600万円の下落になっています。

それから為替変動の影響は、前年同期に比べて4,000万円多くありました。販管費につきましては9,100万円増加しました。これらの要因で利益額が低下して、前年同期の3億8,100万円から6,100万円となりました。

連結貸借対照表の状況

貸借対照表の状況でございます。後ほどトレンドで示しますが、第1四半期から第2四半期にかけて、売上は増加基調となっています。このため、主に売上債権や商品などの運転資金が増加いたしました。この結果、短期借入金が前期に比べて8億5,000万円増加しています。

その他の流動資産は減少しています。こちらは未収入金、主にFPGAビジネスの値引債権が減少していることに伴うものです。それから、その他の流動負債は4億1,000万円増加していますが、同じくFPGAの在庫調達に伴う輸入消費税の未払金の増加が主な要因でございます。

連結キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況です。営業キャッシュ・フローにつきましては、同じ理由で、運転資金の増加に伴い1億7,000万円の支出となっています。その支出を賄うために短期借入を調達することによって、財務キャッシュ・フローの収入となっているという動きです。

連結業績の四半期推移

連結業績の四半期別のトレンドでございます。先ほど述べましたが、第1四半期に比べて第2四半期は、売上が全体で増加しています。一方で、利益率につきましては低下しています。第1四半期に対し、売上総利益率は12.5パーセントから10.6パーセントに低下しています。

営業利益率は、第1四半期の1.2パーセントに対して第2四半期はマイナス0.3パーセントとなっています。こちらの利益率につきましては、為替の影響が含まれています。

連結業績の四半期推移(為替の影響を除いた場合)

このスライドは、為替の影響を除いた場合です。ただ、為替の影響を除いても、売上総利益率は第1四半期13.4パーセントに対して、(第2四半期は)12.2パーセントに低下しています。営業利益率はプラスに転じていますが、第1四半期2.1パーセントに対して1.3パーセントと、こちらも下落が見られます。

半導体事業の状況(製品別)

事業別の状況につきまして、ご報告いたします。スライドは四半期別の製品別の状況です。第1四半期に比べて第2四半期の売上が大きく増加することに寄与したのが、一番下の青のラインです。FPGA事業が伸びています。主な要因としましては、医療機器向け、それから計測機器向けが増加しています。

それから特徴的なのがメモリで、2018年度第2四半期から大きく下落しています。こちらは、ずっと続いているメモリ価格の下落の影響でございます。

半導体事業の状況(⽤途別)

用途別の状況でございます。大きく変動しているのは産業機器向けです。先ほどの製品別の内容とほぼ同じく、医療機器向け、または計測機器向けが増加に大きく寄与しています。

デザインサービス事業の状況

デザインサービス事業のトレンドです。デザインサービス事業につきましては、これまでの経験上、第2四半期の売上高は減少する傾向がございます。これは、お客さまに3月決算の会社が多く、第2四半期はちょうど予算の執行の計画時期と連動してしまうためです。その影響があったため、第2四半期は下がり、第3四半期以降は安定すると見込んでいます。

内訳としては、2018年度第4四半期と2019年度第1四半期に比べて、医療機器向けが増加しましたが、産業機器向けや放送機器、航空/宇宙向けなどが減少しています。

ソリューション事業の状況

ソリューション事業の状況です。こちらは新規事業ということもあって増加基調が続いており、主に産業向けのIoTシステムが堅調に推移しています。それから、主に映像配信システムが、航空/宇宙分野向けに第1四半期から第2四半期にかけて減少しました。ただ、全体的にソリューション事業は、実績を積み上げてきている状況です。

2019年12⽉期 業績予想について

通期の業績予想についてです。先日業績予想の修正を公表いたしましたが、第2四半期の実績は業績予想を上回って推移したものの、下半期につきましては先行きが不透明なため、通期の業績予想では利益面は減少させていただきました。

不透明な要因は、米中の貿易摩擦の影響が見えないことです。不透明感があるため悲観的な見通しとなっています。ただ、中身につきましては、デザインサービス事業やソリューション事業は増加を見込んでいます。ただ一方で、半導体事業の見通しが、主に通信機器向けで減少する見通しを立てています。

利益面ですが、デザインサービス事業とソリューション事業は売上総利益率が比較的高く、その比率が増加するのですが、半導体事業の売上高の減少と、利益率の低下が見込まれるため、利益面は減少すると見込んでいます。

2019年12⽉期 業績予想

通期の業績予想では、売上高が280億円ちょうどとなります。こちらは(業績予想)変更前の、2019年2月28日公表の売上高と同額です。

営業利益は2億5,000万円となります。こちらは2019年2月28日公表のものだと3億円で見込んでいましたが、5,000万円低下に変更しています。

経常利益でございますが、こちらも同じく前回予想と比べて5,000万円低下の2億円で見込んでいます。結果、当期純利益が1億1,500万円です。こちらも前回予想から5,500万円の下落で見込みを提示しております。

業績⾒通しの推移

トレンドは、スライドのような状況になっています。通期で比較しますと、売上高が低下してきています。一方で、売上総利益率は12.8パーセントと、前期よりも上昇すると見込んでいます。これはデザインサービス事業、ソリューション事業の比率が相対的に高まると見込んだ影響です。

ただ一方で、営業利益率は前期と比べて低下いたします。これは新規事業に対する人材を主にした投資のために、低下を見込んでいます。

それでは、数字面の報告は以上とさせていただきます。

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