約2%が1億円以上の純金融資産を持つ富裕層だと聞くと、「自分の貯蓄額はかなり少ないのでは」と焦りを感じてしまいますよね。そこで、2019年5月に総務省発表の「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2018年(平成30年)平均結果―(二人以上の世帯)」をもとに、周囲の貯蓄状況を見ておきましょう。

この調査の結果、2018年の「2人以上世帯における1世帯当たりの貯蓄現在高(平均値)」は1,752万円。中央値は1,036万円、貯蓄「0」世帯をあわせた中央値は978万円となりました。
なお、ここでの「貯蓄」に含まれるのは預貯金(普通預金・定期預金など)・有価証券(株式、債券、投資信託など)・積立型の生命保険・個人年金・社内預金勤め先の共済組合など。公的年金・企業年金・たんす預金は含まれません。

お金持ちに近づく考え方

先ほどの数字を見て、「みんなしっかりと貯蓄しているんだな」と感じた方も多いのではないでしょうか。貯蓄をもっと増やすため、収入をさらにアップさせたいと意気込んだ方もいるでしょう。

ここで大切なのは、「目標とする年収額を決めないこと」です。もしあなたが年収1000万円を目指すとすると、「年収1000万円=超お金持ち」「これが体力の限界まで働いて得られる金額だ」と思い込んでしまいます。

収入は給与だけではなく、投資などで手に入れることもできます。仕事だけでは到達できない年収も、他の手段を選べば不可能とは言えないはず。あえて目標の年収額は設定せず、上限のない状態で収入アップに取り組みましょう。

まとめ

自分の年収の限界や収入を得る手段を限定してしまうと、あなたの可能性が狭まってしまうかもしれません。「収入を増やすにはどうすればいいか」「もっと上を目指そう」という考え方こそが、お金持ちの秘訣ともいえます。柔軟な発想で貯蓄を増やし、お金持ちの仲間入りを目指しましょう。

【参考】
野村総合研究所、日本の富裕層は127万世帯、純金融資産総額は299兆円と推計」野村総合研究所
「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」総務省
「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2018年(平成30年)平均結果―(二人以上の世帯)」総務省

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

 

LIMO編集部