ビクビクしたり、ご機嫌を取ろうとしたり、言うことを聞いているばかりでは、「不機嫌というコミュニケーション」が夫婦間で通用してしまいます。相手が「この手が使える」と思ってしまうと、延々とこの苦しいコミュニケーションが続きますが、これは健全な人間関係とはいえません。

「不機嫌という名のコミュニケーション」を通用させないためにも、そのサインを伝えましょう。まずはビクビクしない、委縮しない、言われた通りに動かないこと。こういった態度だと、「使える」と思われてしまいます。

実は相手に怒るのも良いとは言えません。怒って話を聞いてくれる場合もあるので完全にダメとは言いにくいですが、「相手も怒ってるから自分も不機嫌なままでいて何もしないでいよう」と捉えられるでしょう。あなたが怒ったところで何もならない、むしろ「お互いに不機嫌な状態で結局何も変わらないで終わる」可能性が高いのです。

おすすめしたいのは「何もなかったように淡々とした態度でいること」。ひるみもしないし、逆に怒りもしないで、何もなかったようにする。すると「あれ?」と肩透かしを食らったようになり、反応がなくなるとつまらず、段々とそういう態度がなくなる場合もあります。

残念ながら、これが正解というのはありません。まずは話し合いの機会を作るのも良いでしょう。話し合ってもダメなようなら、やはり不機嫌に対しての反応はせず、普通にしていること。「不機嫌は相手にしない」「不機嫌は個人の問題で、自分で解決すべき問題」として、あなた自身の心の中にいれず、不機嫌のせいで生活も変えないでいます。

家事育児や雑務は抱え込み過ぎないよう、できないことはしない勇気も必要です。家事や育児でできないことに関して何か言われれば、自分だけでなく夫婦の問題というスタンスで話しましょう。

「不機嫌」は聞き入れない、通用しないというのを伝えることが何よりも大切だということを覚えておいてくださいね。

永山京子