年金の受給年齢が上がったり、受給金額が減ったりする可能性に不安を感じている人も多いのではないでしょうか。それだけではなく、最近では年金だけでは生活費が足りない問題も浮上しています。では今、定年退職を目前にした50代や、定年退職後の60代・70代はどのくらい貯蓄があるのでしょうか。それぞれの年代の特徴を紹介します。

50代・60代・70代の貯蓄額現在高・負債現在高の平均とその推移

2019年5月に発表された総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2018年(平成30年)平均結果-(二人以上の世帯)」で50代・60代・70代の貯蓄額および負債額の状況を見てみましょう。

貯蓄額現在高の平均(二人以上の世帯)
2013年:50代 1595万円 60代 2385万円 70代 2385万円
2018年:50代 1778万円 60代 2327万円 70代 2249万円

50代の貯蓄額は、毎年若干変化するものの2013年から2018年の5年間で増加しています。また、60代・70代の貯蓄額は若干減少傾向にあるようです。

では、負債の状況はどうでしょうか?

負債現在高の平均(二人以上の世帯)
2013年:50代 607万円 60代 204万円 70代 93万円
2018年:50代 683万円 60代 207万円 70代 104万円

貯蓄と同じく5年間の変化を見てみると、どの世代でも負債額が増えていることがわかりました。

最後に貯蓄現在高から負債現在高を差し引いた純貯蓄額を見てみましょう。

純貯蓄額の平均(貯蓄現在高から夫妻現在高を減じたもの、二人以上の世代)
2013年:50代 988万円 60代2181万円 70代2292万円
2018年:50代 1095万円 60代2120万円 70代2145万円

純貯蓄額の平均は、50代約100万円増、60代は約60万円減、70代は150万円弱の減少となっています。

50代の貯蓄・負債の特徴