近年、共働き世帯が増えたこともあり、日本では仕事に加え、家事や育児に追われる家庭が増加したといわれています。そんなバタバタな毎日を送る日本人夫婦は、他国に比べ二人で過ごす時間が少ないようです。知らず知らずのうちにすれ違っている夫婦が、いつしか心のすれ違いを起こしてしまわないためにはどうしたらいいのでしょうか。

子どもに軸を置く日本人夫婦

リンナイ株式会社の「日本・韓国・アメリカ・ドイツ・デンマークの5か国で30~49歳の夫婦共働きの男女500人(各国100人)に行った調査」によると、日本は他の4か国と比べ夫婦の時間が少ないということがわかりました。

【平日の1日あたりの夫婦の時間】
1位:デンマーク・・・3.19時間
2位:ドイツ・・・2.55時間
3位:アメリカ・・・2.45時間
4位:韓国・・・1.5時間
5位:日本・・・1.31時間

欧米に比べると圧倒的に少ないことがわかります。これは欧米では夫婦中心に日常生活を置いているのに対し、日本は子どもを軸とした生活スタイルをとっているからとも言われています。どちらがいい悪いという問題ではありませんが、現状、日本の共働き家庭では二人でゆっくり話をする時間があまりないようです。

それぞれの役割に疲れている

続いて、調査会社マクロミルの「2018年 共働き夫婦の家事分担調査(インタビュー調査編)」によると、共働き夫婦家庭において、家事は妻がメインで担っている割合は64%という結果がでました。これは、夫婦両方がフルタイムで働いている場合においての結果です。つまり、妻はフルタイムで働いて家に帰り、帰宅後はそこから育児や家事に追われているということに。そんなバタバタした日常が日本の各地で起こっているようです。

また、多くの場合妻より収入が高い夫の方も、一家の大黒柱として仕事に励むプレッシャーから、一日が終わると精神的にぐったりという人も多いよう。妻に協力してあげたいけれど、現実問題そこまでたどり着けない、そんな実態もあるといいます。
このようにお互いが疲れ果てた結果、二人で過ごす時間は必然的に減っていき、夫婦で向き合う時間が減っていってしまっているようです。これは、お互いの考えや価値観に違いが生じやすくなり、夫婦にとって黄色信号ともいえる状態でしょう。

日常に燃え尽きないためにできる工夫