凪の密かな恋人であった我聞慎二(高橋一生さん)は、バリバリ仕事をして同僚や部下への気配りも忘れない存在ですが、見栄を張った言動をやめることができません。

凪に対しても素直になることができず、本当は好きなのに「嫌いだ!」と声に出してしまうような不器用さがあり、後になって後悔し号泣する始末です。

視聴者として客観的に見ると「もう少し大人になれよ」と言いたくなりますが、共感できない存在ではありません。ふと自分を良く見せようとしたり、話を盛ってしまったり、多くの人の日常にある細かな言動を体現していて、決して”嫌な奴”ではないところが少し愛おしくもあります。

放送回を重ねるたびに、一度多くのものを手放し、自分を見つめなおして前に進んでいる凪に対して、自分を良く見せたいということから逃れられない我聞の対比も面白くなってきました。
一つひとつは小さなことでも、その無理を重ねた先に我聞がどんな結論に達し、どう決断するのか、後半の見どころといえそうです。

後半第6話からの注目ポイント

凪が会社を辞め、引っ越した「エレガンスパレス」の隣人、「安良城ゴン」(中村倫也さん)も前半から登場して活躍していますが、後半は、よりゴンの視点から凪との関係が深まりそうです。前半5話の間にも凪はゴンと新たな恋を発展させていましたが、第5話でなんと凪からお別れを告げてしまいました。一方ゴンは、6話以降、改めて凪に思いを募らせていくようです。放送後、毎回話題になる2人の関係はこれからどうなるのでしょうか。

さらに、我聞にも新たな恋人が。地方での営業成績トップで転勤してきた円(唐田えりかさん)と交際をはじめています。恋愛においても三角関係、四角関係、あるいはそれ以上・・・の進展があるかもしれません。

そして、6話から凪はスナックでボーイとして働くことになります。新しい仕事を始めた凪にも更なる変化と成長がありそうです。凪や我聞、ゴンたちは日々のいろんなことにぶつかり、考えながら、それぞれの生き方を見つけることができるのでしょうか。

ドラマ「凪のお暇」はTBS系列にて毎週金曜よる10時から放送中です。

藤枝 あおい