最近では、子育てをしながら働いている女性が増えてきています。とはいえ、妊娠を機に退職する人もまだまだ珍しくありません。「子育てが落ち着くまでは家のことに専念したい」「保育園を利用しながら仕事を続けたい」など、家庭によってさまざまな考えがあるのでしょう。

そこで今回は、それぞれの立場の女性に意見を聞いてみました。世の中の妻たちは、いまの現状に満足しているのでしょうか。

現状に対する女性たちの本音

2019年4月にソニー生命保険㈱が発表した「女性の活躍に関する意識調査2019」から、女性たちの本音を探ってみましょう。まずは、全回答者(1000人)のうち専業主婦(269人)を対象にした質問からみていきます。

「現在の生活に満足しているか」という問いには、56%の人が「そう思う」と答えました。しかし、「本当は外に働きに行きたい」という質問には32%が「そう思う」と回答しています。

年代別にみると、20代が70%、30代が51%と、若い年代ほど働きたい気持ちを我慢している傾向があるようです。育児が忙しい時期でもあるため、「保育園に入園できるか」「育児と仕事を両立できるか」といった不安要素が関係しているのかもしれません。

続いて、有職女性(619人)に対する回答結果をみてみましょう。「現在の生活に満足しているか」という問いには、51%が「そう思う」と答えています。専業主婦の56%に比べると、やや低い数字となりました。

ただし、子どもを育てている有職女性だけに絞ってみると57%となります。育児と仕事の両立でハードな生活を送っているものの、高い満足度を得ている様子がうかがえました。

共働き世帯に立ちはだかる壁とは

先ほどの調査では、「女性が社会で働くには、不利な点が多いと思うか」という質問に対し、有職女性の70%が「そう思う」と答えています。時短勤務の影響で以前よりも簡単な仕事しか任されない、出世ルートから外されたといった「マミートラック」の存在も影響しているのでしょう。

さらに、夫側が育児休暇を取得するのはまだまだ難しいのが現状です。なかには、育児休暇を取得した男性に対する「パタハラ」が起きたというケースも。妻の育児休暇と時短だけで対応しようとしても、「保育園の壁」「小1の壁」といった問題にぶつかることもあるでしょう。

このような壁を妻1人で乗り越えるのは、想像以上に厳しい道のりです。妻だけに問題を丸投げするのではなく、夫婦で話し合って解決策を探し出すように意識しておきましょう。

共働きの家事分担には注意