DV被害者が警察や保護施設から受けた仕打ち。なぜこうして放置されるのか?

もしも恋人や夫に暴力を振るわれたとしたら、警察や女性相談センターに連絡をして、一時保護施設に保護してもらおうと考えるのが一般的でしょう。しかし、実際に夫に暴力を振るわれた被害者である筆者は、警察も女性センターも、まったく頼りにできないことがあるという事実を身をもって体験しました。

今回は、筆者が体験した警察や女性相談センターの対応などを振り返り、「泣き寝入りするしかないかも?」と孤独に感じたときに試してほしいことをご紹介します。

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「明日の昼間に電話してください」

元夫は、機嫌を損ねると、物にあたったり暴力をふるったり、気が狂ったように笑ったり、筆者や子供のことをバカにしたり、倒れたフリをして困らせたりするDV夫でした。しかし、会社では「おとなしい」「真面目」「やさしい」と高評価。さらに、筆者の友人やママ友にも、穏やかな笑みを浮かべるジャニーズ系の夫だと好評でした。

その日も、いつものようにささいなことで夫が機嫌を損ね、拳を大きく振り上げる真似や足蹴りが始まりました。さらに、仕事で使うパソコンを壊すと笑いながら脅してきたのです。

「パソコンを壊されれば仕事ができなくなる!」と、筆者が慌てて反論していると、隣の部屋にいた小学生の息子が筆者を庇うために間に入ってきました。そんな息子を、夫は怒鳴りつけ、怯える姿を見て「ひゃっはっはっは!」とバカにしたように笑い始めました。

暴れながら狂ったようにバカ笑いする夫を尻目に、このままここにいたら危険だと、3人の子供を連れて車に飛び乗り、とにかく車を走らせたのです。そして、気持ちが落ち着いたところで、夫の暴力や離婚について相談済みだった女性相談センターに電話をしてみました。

「24時間対応しているので、何かあったらいつでもお電話ください」と言ってくれたため夜中でも勇気を出して電話をしたのですが、「ケガがないのなら緊急性も低いし、夜中なのでね。いっぱいなんですよ、どこも」「相談に来たって言っても、まだ1回しか来られてないしね。なので、明日の昼間に電話してください」と、迷惑そうに言われ、とてもショックを受けました。

さらには、「ご両親のところなんかはどうですか? 友達とか。1日ぐらいなら泊めてもらえないかしら?」というニュアンスのことを言われ、愕然とするしかなかったのです。

両親のところには弟家族も同居していましたし、友人のところにだって、子供3人を引き連れて急にお邪魔するわけにもいかない。だからこそ、悩みに悩んだ末に女性相談センターに相談したしたというのに…。

筆者は「もういいです」と声を絞り出して伝え、泣きそうになりながら電話を切りました。

「パソコンが壊れたら、もう一度来て」

女性相談センターに電話をしたあと、震える子供たちを見ていると「やっぱり帰ってはいけない」と思い、今度は交番へ駈け込んでみることにしました。けれど、駆け込んだ交番でも、信じられないような対応を受けたのです。

こちらの話を最後まで聞いてもくれず、「パソコンが壊れたら、もう一度来てくれる?」「旦那さんも、そこまではしないでしょう」と言われたのです。子供の頬を殴って数日間も紫色に腫れあがって学校を休ませたことや、殴られて頭が腫れ、2週間ほどたんこぶが引かなかったことも話したのに、です。

いやいや、子供が殴られたり、パソコンが壊されたりしてからでは遅いでしょう? 子供たちが破片を踏むかもしれないし、子供たちにも直接的な暴力を加えることだって考えられる。

それなのに、「交番はホテルじゃないから」「女性相談センターに電話しても無理って言われたんでしょ? だったら、無理だよ。とりあえず、うちに帰って。ね」と、タメ口でそう諭されました。

DV被害者は、子供や自らの身の危険を感じて交番に飛び込んでいるのに、このような対応をされたら、もう二度と交番に頼るのは難しいと考えてしまいます。女性相談センターに断られ、交番でも帰るよう諭されれば、よほどの傷を負っていない限り保護されないと考え、助けを求めることにも消極的になってしまいます。

「泣き寝入りしかない」と孤独に感じたら試してほしいこと

参考記事

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家出、学歴問題、DV、子供の不登校問題、極貧生活などなど、良くも悪くも、さまざまなことを経験してきました。
自業自得な面も含め、多くの挫折や失敗をしながら、いまを生きています。

真っ暗な夜の海にも朝が来ればゆっくりと朝陽が差し込むのに、苦しんでいるときには、無意識のうちに自ら遮光カーテンで光の存在を遮ってしまうものです。
そんなふうに人生の先が見えずに苦しんでいる人の気持ちが、少しでも元気になる、そんな記事を書いています。