シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手の自動車部品等メーカーであるKYBです。

KYBの平均年間給与はいくらか

KYB(提出会社)の2019年3月31日時点での平均年間給与は672.6万円と600万円を超えています。また、従業員の平均年齢は39.9歳で若干ですが40歳を下回っています。平均勤続年数は16.0年となっています。

KYBの従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2019年3月31日時点で3896名。単体で3000人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。

  • AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業:1712名
  • HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業:1147名
  • 航空機器事業:156名
  • 特装車両事業及び電子機器等:94名
  • 全社(共通):787名

また、連結の従業員数は1万5427名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。

  • AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業:9795名
  • HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業:3988名
  • システム製品:212名
  • 航空機器事業:156名
  • 特装車両事業及び電子機器等:489名
  • 全社(共通):787名

過去5年の業績動向

KYB(連結)の業績推移についても見ておきましょう。

まず、売上高ですが、過去5年をみると、2015年3月期の3703億円から2017年3月期の3553億円まで減収が続きましたが、その後は増収傾向にあり、2019年3月期には4122億円となっています。

また、税引前利益又は税引前損失については、2015年3月期は148億円の利益、2016年3月期は28億円の利益、2017年3月期は188億円の利益、2018年3月期は208億円の利益、2019年3月期は295億円の損失でした。

投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社の所有者に帰属する当期利益又は当期損失は、2015年3月期は80億円の利益、2016年3月期は31億円の損失、2017年3月期は145億円の利益、2018年3月期は152億円の利益、2019年3月期は247億円の損失となっています。

※KYBの2018年3月31日時点での給与についてはこちら

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば幸いです。

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部