お世話になったママ友のお母さんが亡くなったとき、家族葬なのでお通夜も葬式もいけないということでした。「お線香だけでもあげに行きたい」といったら、地元の葬儀社に遺体を安置しているので「そちらへどうぞ」とのことでした。行ってみると、ママ友のうちからほど近い地元の葬儀社さんです。ソファーがあって台所があって・・と普通のおうちのような作りでした。聞けば、もともと葬儀社の社長のおうちだったとのこと。駅から近いこともあり、遺体を安置するところや簡単な葬儀を上げられるところに改装したそうです。

その時から「こんなに近いところに、こんなにアットホームな葬儀社さんがあるんだ」と気になっていたので、ある日思い切って話を聞きに行きました。筆者のウチの要望を話したら、まず葬儀の見積の内訳を説明してくれました。会場費、火葬代、骨壺、霊柩車、マイクロバス、棺、花、お寺さん代(読経代、お車代、戒名代)メイクをする場合はメイク費用がかかるとのこと。それと、その上に精進落とし(お清め)、返礼品、がのっかってくるとのこと。うちは、その安置所で葬儀もできるとのことなので、そこでの一日葬でいいと話したら、50~60万円でなんとか行けるかもということでした。(除くお寺さん代)

葬儀社は、基本365日24時間営業です。思い立った時にいつでも問合せできるところは、9時から17時までとか、土日休みになる他の業種と比べて便利です。しかもフリーダイヤルであることが多いので、気軽に問合せできます。
問合せして概算だけでも知りたいと思うときは、下記の3点についてあらかじめ決めておくと話がスムースです。

1.葬儀のスタイル(一般葬、家族葬、一日葬、直葬)
2.場所
3.人数

「情報」を持っておくことが大事

いきなり親に「ところで、自分の葬式はどうしたい?葬式代は持ってる?」なんて聞ける子供はいません。何らかのキッカケ、例えば親戚のお葬式などがないと、とても無理です。

だからといって、費用の概算も分からないまま時間だけが過ぎていくのも不安です。自分たちの負担が発生するのか、しないのか?=親が自分の葬式代を用意しているかどうか?は、結構大事な問題です。病院で亡くなって、進められるがままに葬儀社を決めると割高になるケースが多いようです。「事前に見積だけでも取っておけば良かった」と思っても後の祭りです。

遅かれ早かれ、死は誰にでも確実に訪れるものです。どのみち葬式を出さなくてはならないのならば、基礎知識や費用の事を知っておくと怖くなくなります。準備はしなくてもいいので、予備知識をもって「アタリ」を付けておけば慌てずに済み、ゆとりをもって見送れますね。

堀田 馨