上司が確認してくれないと仕事が先に進まない状態なのに、なんだかんだと見てくれない。それなのに「休憩を早めに切り上げて、仕事に戻りなさい。」などと、少しでも仕事を進ませるように当の上司に促される…。そんな経験がある方も、少なからずいるのではないでしょうか?

今回の妄想シャインは、新人女子とともに休憩をしている主人公に、係長が「おい君、いいかげん休憩を切り上げて仕事に戻りなさい。」と注意をする場面から始まります。「はい、戻ります。」と素直に返事をしてすぐさま立ち上がる主人公と新人女子。

しかし、係長は休憩室を出ると、2人とは反対側の方向に向かって歩き出します。「どこへ行くんですか。」と、係長に声をかける主人公。すると係長は「1本吸ってから戻る。」と一言。「さっさと休憩を切り上げて戻れと注意しておきながら、自分はタバコ休憩かよ…。」と、主人公はあきれます。

そして、それと同時に、「ああ、某国民的アニメにでてくる、物を小さくするライトがあったら、係長のタバコを思いっきり小さくして、休憩時間を早々に切り上げさせてやるのに。」なんてことを、ついつい妄想してしまいます。

しかし、さすがにそんなことは不可能。主人公は「はい、先に戻ります。」と、オフィスに向かって歩きだすと、新人女子が「係長に見てもらわないと、仕事が進まないんですけど…」と不満をボソリ。「やれることをするしかないな…。」と、あきらめ顔で答える主人公。

実は、この係長、前回(第9話)のお話でもわかるように、自席で仕事と称してwebゲームをするなど、基本は自分優先。仕事の確認をお願いしても、ほとんど聞いていなかったり、適当に返事をしたりするのです。それにも関わらず、「なぜ確認がなかった。」と後から言い出したりする厄介なタイプの上司。それらの出来事に懲りた主人公も、係長が確認してくれるのを待つしかないか…、と今回は半ば諦めムード。

そうこうしているうちに、ようやくタバコ休憩を終えて、自席に戻ってきた係長。すると、新人女子が、係長のデスクに座ってパソコンのなにやら操作をしています。そして戻ってきた係長を見ると、にっこり笑って「係長の仕事を進めておきましたので、こちらの確認をお願いできますか?」と一言。

新人女子が差し出した書類を不思議顔で受け取りながら、自分のパソコンにふと目をやる係長。…え?途中までやっていたwebゲームがクリアされている⁉ しかも、スコアは新記録…。

部下の仕事がどういう状態かを確認することなく、ただ部下に「仕事しろ。」とばかり言う上司、という構図は、ちらほら耳にする話ですよね。「いちいち、こちらが確認したり、教えたりしなくても、周囲をよく観察して自分で覚えてほしい。」「いろいろ忙しいから、部下の仕事の状況説明など長々と聞いてはいられない。」など、上司側の言い分ももちろんあるのでしょうが、それでも部下の仕事が円滑に進むようにするのも上司の仕事の一部。

手取り足取りの丁寧な確認や指導を…とまではいかないまでも、せめて自分のせいで部下の仕事が滞ることがないように、という姿勢は心掛けたほうがよいということなのかもしれません。

自分の仕事を確認してもらう時間を係長に捻出してもらうべく、Webゲームをクリアしてしまった新人女子の行動の是非はさておき、職場で「仕事しろ。」としか言わない上司に困っている人たちの中には、思わずニヤリとしてしまった方もいるのではないでしょうか。

【マンガ記事】妄想シャイン

入社3年目でようやくこなれてきたサラリーマンの主人公は、ストレスが溜まるとひたすら妄想しながら乗り切る、妄想社員。オフィスでよくある、ちょっとしたイライラやモヤモヤを、今日も妄想しながら乗り切ります。

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寺須こってぃ