不動産業を独立開業するにはどうすればいいのか?

起業のご相談を受けていて感じるのは、不動産業は多くの方が起業を目指す人気の業種だということです。では、不動産業を始めるにはどうしたらいいのでしょうか?

不動産業に必要な免許

まず、「宅地建物取引業免許」を受けなければなりません。この免許には各都道府県の知事免許と国土交通大臣の免許があります。一般的には、都道府県知事の免許を取得したうえでの開業となります。

宅地建物取引業免許を受けるには、専任の宅地建物取引士が最低限一人必要です。専任とは、他の法人の代表取締役や他の職業を兼任でなく、また他の個人事業も行っておらず、常勤で宅地建物取引業に専念できる人のことをいいます。

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創業者自らが専任になる場合がほとんどですが、創業者が宅地建物取引士でない場合は、宅地建物取引士を雇うか役員になってもらう必要があります。

免許申請の手続き

以下、都道府県知事免許の申請をする場合を例に、手続きについて説明します。

1. まずは申請書類の作成

「申請書式」は、各都道府県のホームページからダウンロードできます。

法人で営業するのか、個人で営業するのかによって、準備する書類が違うため注意が必要です。また、準備書類には自分で記入するものと、法務局や役所から取り寄せるものとがあります。

2. 書類の準備ができたら免許申請へ

書類の準備ができたら、都道府県の担当部署へ持参し申請します。書類がチェックされ、書類に不備がなければ手数料を支払います。当日は忘れずに現金を持っていきましょう。

3. 書類が受理されると内容審査へ

提出された書類に基づき審査が開始されます。この審査に要する期間は、書類受付後、約30日~40日ほどかかります。内容の訂正が必要な場合は、別途、日数がかかる場合があります。

4. 問題がなければ許可

申請書類に問題がなければ許可されます。申請者宛に普通郵便ハガキで許可の通知が発送されます。

5. 営業保証金の供託を

許可の通知だけでは営業を開始することはできません。営業を開始するためには、法務局に1,000万円の営業保証金を供託しなければなりません。

6. 保証協会へ入会する方法も

とはいえ、1000万円の営業保証金を供託するのは大変です。そのため、これに替わる手段として保証協会へ入会する方法があります。保証協会に入会し60万円の「弁済業務保証金分担金」を納付することで1,000万円の営業保証金の供託を免除されるという制度があるのです。

一般的にはこの制度を利用して起業する人が大半です。なお、保証協会に入会すると、調査員が事務所の立ち入り調査に訪れます。

7. いよいよ営業開始

都道府県での書類審査が完了したあと事務所の立会調査が終了し、保証金が納付されると免許証が交付され、営業を行うことができます。

まとめ

不動産屋の開業の際には、上記のような免許申請の手続きが必要になります。申請書類の作成に不安がある、内容について十分に理解したいという場合は、許認可に詳しい行政書士など起業の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

中野 裕哲

参考記事

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中野 裕哲

起業コンサルタント®、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、CFP(R)、一級FP技能士
起業コンサルV-Spiritsグループ代表。年間約300件の起業相談を受け、起業準備から起業後の経営までをまるごと支援する。
経済産業省後援の起業支援サイトDREAM GATEで5年連続面談相談数日本一。
一日も早く起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など著書多数。