たとえば、Aさんに優しいのはあまり期待していないからで、Bさんに厳しいのはもっと成長の余地があると見ていて、一言でいえば期待しているからだという場合があります。しかし、Bさんはそう言われて簡単に納得できるものでしょうか。

もちろん、自分は期待されているのだとうれしくなる人もいるでしょう。しかし、日常的に扱いに差を感じて不満に思う人もたくさんいますし、上司を恨む人もいるわけです。つまり、人によって態度を変えるということはリスクの一つになりうるのです。その人に合った方法で指導することは大事だとしても、不公平感を抱かせるような態度を取るのは本末転倒でしょう。

決断しない上司

管理職の仕事で最も大変なことのひとつに、判断することがあります。何か部下に相談されたとき、何かを決めなければならないとき、判断を下そうとしない上司は困りますよね。

一方で、愛される上司は「何かあったときの責任は持つから思い切りやっておいで」と言ってあげられる上司です。そう言われると頑張ろうと思えますよね。管理職は部下を信じることがとても大事なのです。部下を信じて、その姿勢を見せることが部下にとって快適に働ける環境の一つになります。

上司から信頼されているとわかれば、部下のモチベーションは上がるもの。決断を求められたら決断を下して、部下を信じるという心掛けが大切ですね。

まとめ

いかがでしたか。悪い人ではないけれど苦手な上司、何となくやりづらい上司はいますよね。上司という立場で重要になるのは、部下との距離感やコミュニケーションの取り方、そして腹を決めるということです。自分が管理職の立場なのであれば、上司の在り方について一度ゆっくり考えてみてはいかがでしょうか。

大塚 ちえ