株式市場の振り返り-日経平均株価は小反発、一時+152円高もその後に値を消す

2019年7月9日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,565円(+30円、+0.1%) 小反発
  • TOPIX 1,574.8(▲3.5、▲0.2%) 小幅続落
  • 東証マザーズ株価指数 911.7(▲4.2、▲0.5%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:664、値下がり銘柄数:1,399、変わらず:86
  • 値上がり業種数:12、値下がり業種数:21
  • 年初来高値更新銘柄数:46、年初来安値更新銘柄数:6

東証1部の出来高は9億8,863万株、売買代金は1兆6,697億円(概算)となり、いずれも概ね前日並み(微減)となりました。特段のニュースもなく、さらに、今週半ばにFRB議長の議会証言を控えていることもあり、様子見スタンスが継続されました。売買代金は依然として2兆円を大きく割り込んだままの薄商いが続いています。

そのような中、日経平均株価はやや荒い値動きとなりました。昨晩の米国株は下落したものの、108円/ドル後半の円安水準を好感して寄り付きから高く推移し、前場の半ばには一時+152円高まで上昇しました。しかし、前場の終盤から上げ幅を急速に縮小し、後場の序盤には一時▲26円安に沈む場面も見られています。その後は前日終値付近で膠着状態となり、最後は小反発で引けました。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、最後はプラス圏を維持できずに小幅反落となっています。中小型株には売りが優勢だったことが主要因と見ていいでしょう。

東証マザーズ株価指数は続落、売買代金は11日連続で1,000億円を下回る

東証マザーズの出来高は6,008万株、売買代金852億円となりました。出来高は前日より増加しましたが、売買代金は横ばいでした。相変わらず個人投資家の物色意欲が盛り上がらず、売買代金は11日連続で1,000億円を大きく下回る薄商いとなっています。

また、株価指数も続落となりましたが、終値は900ポイントをしっかり維持しました。今後の展開は引き続き個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。

NTTデータが再び年初来高値を更新、スズキが連日で大幅下落

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が堅調に推移し、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が大幅反発となり、ローソン(2651)も大幅上昇となりました。

また、通信株も総じて上昇し、KDDI(9433)が大幅高となり、NTTデータ(9613)は再び年初来高値を更新しています。

その他では、LIXILグループ(5938)が連日で年初来高値更新となり、丸井グループ(8252)やツルハホールディングス(3391)など小売株の一角も高値更新となったことが目を引きました。

一方、東京エレクトロン(8035)が大幅安で4日ぶりの反落となり、信越化学工業(4063)や日東電工(6988)なども大きく値を下げました。また、ハイテク株も売りが優勢となり、日本電産(6594)や村田製作所(6981)など電子部品株の下げがきつかったようです。

その他では、インド自動車産業に対する懸念からスズキ(7269)が連日の大幅安となったことが注目を集めました。

新興市場(東証マザーズ)では、シェアリングテクノロジー(3989)が急落し、ビープラッツ(4381)やZUU(4387)も大幅安となりました。一方、メルカリ(4385)が堅調に推移しましたが、依然として公開価格を割ったままです。

葛西 裕一