株式市場の振り返り-日経平均株価は反発、米国市場の休場控えた閑散相場

2019年7月4日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,702円(+64円、+0.3%) 反発
  • TOPIX 1,589.7(+10.2、+0.7%) 反発
  • 東証マザーズ株価指数 921.8(+5.7、+0.6%) 反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,599、値下がり銘柄数:467、変わらず:83
  • 値上がり業種数:30、値下がり業種数:3
  • 年初来高値更新銘柄数:124、年初来安値更新銘柄数:0

東証1部の出来高は8億2,201万株、売買代金は1兆4,548億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。参議院選挙がスタートしましたが、それ以外に特段のニュースもなく、また、米国が独立記念日だったために海外投資家の参加者が限られたようです。結果的には今年2番目の薄商いとなり、売買代金は2兆円どころか1兆5,000億円も割り込みました。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。ただ、寄り付き直後に一時+116円高となった後は上値が重くなり、大引け直前には一時+34円高まで上げ幅を縮小する場面が見られました。1日の値幅(高値と安値の差)は約82円という狭いレンジでの値動きだったようです。

なお、TOPIXも同じような値動きで反発しましたが、上昇率は日経平均株価より大きくなりました。中小型株を含めて広く薄く買いが優勢だったと見られます。

東証マザーズ株価指数は反発、売買代金は8日連続で1,000億円を下回る

東証マザーズの出来高は6,355万株、売買代金908億円となり、いずれも前日より増加しました。増加したものの、個人投資家の物色意欲は盛り上がらず、売買代金は8日連続で1,000億円を大きく下回る薄商いとなっています。

ただ、株価指数は反発しました。終値は4日連続で900ポイントを上回りましたが、今後の展開は引き続き個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。

ソフトバンクGやNTTデータなど通信株が買われ、前日急騰のファーストリテイリングは急反落

個別銘柄では通信株への物色が継続し、ソフトバンクグループ(9984)が大幅高となり、日本電信電話(9432)、NTTデータ(9613)、光通信(9435)が年初来高値を更新しました。

また、ハイテク株の一角も買われ、日立製作所(6501)とNEC(6701)が年初来高値更新となっています(NECの終値は横ばい)。

その他では、任天堂(7974)が取引時間中に3日連続の高値更新となった後は売りに押されて下落したことが目を引きました。なお、前日に上場来高値を付けたオリエンタルランド(4661)は続伸となり、連日の上場来高値更新で引けています。

一方、前日に大幅高となったファーストリテイリング(9983)が急反落し、エーザイ(4523)など医薬品株の一角も小幅下落となりました。また、機械株ではコマツ(6301)や日立建機(6305)が続落となっています。

この日の薄商いを反映して、全体的には上昇・下落とも目立った値動きが非常に少なかった1日となりました。

新興市場(東証マザーズ)では、そーせいグループ(4565)が大きく値を上げ、手間いらず(2477)も冴えない値動きとなりました。一方、メルカリ(4385)が反発し、シェアリングテクノロジー(3989)が大幅だとなっています。

葛西 裕一