株式市場の振り返り-日経平均株価は反落、米中首脳会談控え薄商いが続く

2019年6月28日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,275円(▲62円、▲0.3%) 反落
  • TOPIX 1,551.1(▲2.1、▲0.1%) 小幅反落
  • 東証マザーズ株価指数 894.4(+6.7、+0.8%) 続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:800、値下がり銘柄数:1,235、変わらず:113
  • 値上がり業種数:10、値下がり業種数:23
  • 年初来高値更新銘柄数:32、年初来安値更新銘柄数:39

東証1部の出来高は11億5,127万株、売買代金は2兆621億円(概算)となりました。出来高は前日より減りましたが、売買代金は微増でした。大阪でG20が開幕しましたが、米中首脳会談が土曜日に予定されていたこともあり、様子見スタンスが継続されました。売買代金は久々に連日で2兆円超えとなりましたが、厳しい薄商いであることに変わりはありません。

そのような中、日経平均株価は小動きながら、終日マイナス圏での推移となりました。日中の高値は寄り付き直後の▲13円安、安値は後場寄りの▲138円安でした。大引けに掛けて急伸しましたが、プラス圏への浮上はならず、反落で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きで反落となりましたが、下落率は日経平均株価より小幅に止まっています。

東証マザーズ株価指数は続伸、売買代金は4日連続で1,000億円を下回る

東証マザーズの出来高は5,406万株、売買代金858億円となり、いずれも前日より減少しました。個人投資家の物色意欲が盛り上がらず、売買代金は4日連続で1,000億円を下回る薄商いとなっています。

ただ、一部主力銘柄に買い戻しが入ったことにより、株価指数は続伸となりました。終値で900ポイント回復はなりませんでしたが、今後の展開は引き続き個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。

前日に急騰のダイキン工業が急反落、住友不動産は連日で年初来安値を更新

個別銘柄では、前日に急騰したダイキン工業(6367)が急反落し、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)も大幅安となりました。

また、小売株では家電量販店株が大きく売られ、ビックカメラ(3048)とヤマダ電機(9831)が年初来安値を更新し、ケーズホールディングス(8282)は急落し、コジマ(7513)も大幅安で引けています。

その他では、不動産株も安く推移し、住友不動産(8830)は連日の年初来安値更新となったのが目を引きました。

一方、ハイテク株の一角が買い戻され、NEC(6701)は+5%高に迫る大幅上昇となって年初来高値を更新し、アドバンテスト(6857)やHOYA(7741)も値を上げました。

その他では、トヨタ自動車(7203)、任天堂(7974)、キーエンス(6861)などが上昇しましたが、限定的な値動きに止まっています。

新興市場(東証マザーズ)では、モルフォ(3653)が大幅高となり4日連続で年初来高値を更新し、シェアリングテクノロジー(3989)やシルバーライフ(9262)が急騰しました。一方、SOU(9270)が値を下げて年初来安値を更新しています。

葛西 裕一