株式市場の振り返り-日経平均株価は小反発、売買代金は4年半ぶりの記録的な低水準

2019年6月24日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,285円(+27円、+0.1%) 小反発
  • TOPIX 1,547.7(+1.8、+0.1%) 小反発
  • 東証マザーズ株価指数 893.3(+2.5、+0.3%) 小幅反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,066、値下がり銘柄数:966、変わらず:113
  • 値上がり業種数:20、値下がり業種数:13
  • 年初来高値更新銘柄数:32、年初来安値更新銘柄数:59

東証1部の出来高は8億3,001万株、売買代金は1兆4,115億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。特段目立った材料がない上、週初ということもあって様子見ムードが強まり、出来高、売買代金とも今年最低を記録しています。特に、売買代金は市場参加者が少ない年末年始でも見られない超薄商いで、2014年12月26日以来となる4年半ぶりの低水準でした。

そのような中、日経平均株価も方向感を欠く鈍い動きとなりました。寄り付き後間もなく一時▲72円安となりましたが、後場寄り直後に一時+59円高の場面が見られました。しかし、その後は膠着状態となり、結局は小反発で引けています。記録的な薄商いが株価にも大きな影響を及ぼしていると言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで小反発となりました。

東証マザーズ株価指数は小幅反発、売買代金は4日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は4,907万株、売買代金1,038億円となり、いずれも先週末より減少しました。売買代金は4日連続で1,000億円を上回る商いとなりましたが、やや盛り上がりに欠けたようです。

ただ、株価指数は小幅反発となりました。まだ終値で900ポイントは回復していませんが、今後の展開は引き続き個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。

NTTデータが年初来高値を更新、村田製作所とスズキは大幅安で3日続落

個別銘柄では、ディフェンシブ銘柄に上昇するものが多く、第一三共(4568)が大幅高となり、塩野義製薬(4507)やリクルートホールディングス(6098)も大きく値を上げ、NTTデータ(9613)は年初来高値を更新しました。

また、高安まちまちだったハイテク株では、ソニー(6758)が一時+2%高に迫るなど堅調に推移しています。

その他では、小売株の一角が買い戻され、J.フロント リテイリング(3086)や三越伊勢丹ホールディングス(3099)など百貨店株が値を上げ、引け後に決算発表を控えたしまむら(8227)にも見直し買いが入ったのが目を引きました。

一方、東京エレクトロン(8035)、KDDI(9433)、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)など株価指数寄与度の大きい主力大型株が大幅安となりました。

また、ハイテク株では電子部品株が総じて売られ、村田製作所(6981)は大幅下落となって3日続落で引けています。その他では、自動車株でスズキが大幅安で3日続落となり、終値では5月17日以来の5,000円割れとなりました。

新興市場(東証マザーズ)では、そーせいグループ(4565)が久々に急騰して年初来高値を更新し、サンバイオ(4592)も大幅高となりました。また、株価低迷が続く中村超硬(6166)が一転してストップ高まで買われています。一方、先週急騰したモルフォ(3653)が急反落となりました。

葛西 裕一