イクメンという言葉が浸透したとはいえ、まだまだ女性の負担が多い現状。男性と同じように仕事をしているのに、女性の家事・育児の負担割合が多すぎる…でも解決策が見つからない。そんなまま日々を送っている家庭も多いことでしょう。

もちろん、“自分のほうがたくさん負担している!”という男性がいるのも事実。しかし、女性の大半が“私の負担ばかりが増えていく”と感じているものです。なぜこのような負のスパイラルに陥ってしまうのでしょうか。

指示されないと動けない男性がまだまだ多い

あなたのご家庭では、普段どのように家事・育児の分担を行っていますか?話し合いで決めているケースや、女性が男性側に指示を出して動いてもらうケースなど、家庭によってさまざまな形があることでしょう。子育て世代の親にあたる世代は、女性が家のことを全て行うという考えがまだまかり通っていた時代。そのため、母親が父親の世話をしながら家事も育児も行う姿を見て、育ってきた男性が多いのです。

「うちの父は、母がいないと着替えの場所もわからないような人。子どものころは、母が私たち子どもの世話も父の世話もするのが当たり前なんだと思って見ていました。しかし自分が結婚をして当時の母と同じ状況になった今、あの時の母のように家事・育児全てをひとりでやることに違和感があります。子どもの世話はまだしも、なぜ主人の着替えなどの用意までしなければいけないのかと。私たちを育てあげてくれた母に頭が上がらない気持ちになった一方で、私はきっちり主人にも仕事を振り分けようと思いました。」(34歳女性)

「うちの父親は、特に家事や育児に手を出していなかったと思います。実際、幼いながらも“父は外で働く人・母は家のことをして自分たちの面倒を見てくれる人”と分類できていたので。だから自分が結婚して奥さんから、“なぜ何もしないのか”と言われたときは、何に対して指摘を受けているのかさっぱりわかりませんでした。」(36歳男性)

親の背中を見て子は育つと言うように、自分の父親がどのように行動していたのかは、その子どもたちが大人になって結婚したとき、パートナーへの態度となって現れます。家事・育児は女性がするものという考えを持つ父親のもとで育った男性は、なぜ自分が家事や育児に手を出す必要があるのかということ自体理解できないケースが大半。

夫婦で家事・育児を分担するには、「なぜ協力してほしいのか」を伝えることが大切です。「外に働きに出ることだけが仕事ではない」ということもあわせて伝え、相手の思考を変えることから始めなければいけません。

手伝いかたに問題があるケースも