株式市場の振り返り-日経平均株価は続伸、終値で約1カ月半ぶりに21,400円台回復

2019年6月20日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,462円(+128円、+0.6%) 続伸
  • TOPIX 1,559.9(+4.6、+0.3%) 続伸
  • 東証マザーズ株価指数 907.8(+11.3、+1.3%) 続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,259、値下がり銘柄数:767、変わらず:118
  • 値上がり業種数:23、値下がり業種数:10
  • 年初来高値更新銘柄数:79、年初来安値更新銘柄数:21

東証1部の出来高は10億1,796万株、売買代金は1兆7,927億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国FOMCの結果を踏まえた売買が交錯しましたが、依然として模様眺めムードが強く、全く盛り上がらない商いとなりました。

売買代金は再び2兆円を大きく下回る薄商いとなっています。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移したものの、やや上値の重い展開となりました。FOMC後の米国株上昇を好感して、後場の序盤には一時+157円高まで上昇する場面も見られました。しかし、107円/ドル後半の円高が上値を抑えたと言えそうです。

それでも、終値で5月9日以来の21,400円台を回復する続伸となりました。

なお、TOPIXも同じような値動きで続伸となりましたが、上昇率は日経平均株価を大きく下回りました。これは、日経平均株価を構成するような大型株への買いが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ株価指数は続伸、売買代金は連日で1,000億円を大きく上回る

東証マザーズの出来高は6,591万株、売買代金1,390億円となり、いずれも前日より増加しました。一部の値嵩株の売買が増加した結果、売買代金は連日で1,000億円を大きく上回る活況な商いとなりました。

また、株価指数も続伸となり、終値で900ポイントを回復しています。このまま900ポイント台を維持できるのか、今後の展開は引き続き個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。

ファーストリテイリングが再び上場来高値更新、KDDIなど通信株が大きく買われる

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が年初来高値を更新し(上場来高値でもあります)、ファナック(6954)が大幅高となり、ダイキン工業(6367)も年初来高値更新となりました。

また、ソフトバンクグループ(9984)が急伸するなど通信株が総じて買われ、楽天(4755)、NTTデータ(9613)、KDDI(9433)などが揃って年初来高値更新となっています。

その他では、パナソニック(6752)やソニー(6758)などハイテク株の一角が堅調に推移し、年初来高値を付けた三菱地所(8802)を始めとする不動産株も買いが優勢になったようです。

一方、円高進行を背景に自動車株が冴えない値動きとなり、マツダ(7261)やホンダ(7267)に加え、デンソー(6902)やアイシン精機(7259)など部品株も売られました。また、小売株の一角も売りに押され、ミニストップ(9946)や三越伊勢丹ホールディングス(3099)が年初来安値を更新して引けています。

その他では、しまむら(8227)が日中にZOZOTOWNからの撤退を発表したことを受け、ZOZO(3092)が大幅安となり、しまむらは値を上げたことが注目を集めました。

新興市場(東証マザーズ)では、ユーザベース(3966)が一時は爆騰となり、終値も+10%高の急伸となりました。一方、サンバイオ(4592)は安く推移して引けています。

葛西 裕一