思い返してみてください。嫌なことやしんどいことがあったとき、「なんで学校なんか行かなきゃいけなんだろう」と思ったことがある方も多いはず。さて、大人になった今、我が子に、「どうして学校に行かなきゃいけないの?」と聞かれたら、あなたはいったいどのように答えますか?今回は、「学校へ行くことの意味」を考えてみたいと思います。

学校って行く意味あるの?

ほとんどの子供たちは「学校=勉強をするところ」と思っていることでしょう。退屈な授業、膨大な宿題、勝手に決められた時間割…。そのどれもが、子供たちにとってうんざりするもの。「学校なんかなくなればいいのに」「勉強なんか家でもできるじゃん」なんて思っている子供も少なくはないはずです。

最近注目を集めた不登校小学生のユーチューバー。ご存知の方も多いのではないでしょうか?メディアでも注目を集めた彼はこう言いました。「先生のいうことにハイハイ言う周りの子たちがみんな、ロボットに見えた。人生は冒険だ。不登校は不幸ではない、いやいや学校へ登校している子供たちの方が、よっぽど不幸である」と。彼の発言に多くの著名人が反応し、一躍時の人となりました。

確かに現代では、スマホやネットを使えばわからないことはすぐに調べることができます。また、海外では、アメリカやカナダをはじめとして、「ホームスクーリング」という学習方法が合法になっている国もあります。

では、子供たちはどうして学校に行かなければならないのでしょうか?子供たちに「なぜ、学校へ行かなければならないの?」と問われたら、どう答えたらいいのでしょうか

学校へ行く理由を探すため

学校へ行く理由はさまざまです。

・知識と教養を学ぶため
・社会性を身につけるため
・社会の基礎を学ぶため
・決められたことをきちんと守る訓練をするため
・嫌なことから逃げないようにするため
・それが子供の義務だから

そのどれもが正解であり、子供からの問いの答えとして適切です。このように、学校へ行く意味は、探せば無限にあるのです。しかし、大切なのはこれらの理由が、本当に子供にとって価値のあるものかどうか。見方を変えればこの理由はすべて「学校生活を経験してきた大人による後付けで」であり、当事者である子供たちはピンとこないかもしれないのです。

なぜ学校に行くのか。学校に行くと自分にどのような利益があるのか…。それを子供自身で見いだすことができれば、それは人生において何よりも宝になる。そう思いませんか?

もし、子供に「なんで学校に行かないといけないの?」と聞かれたら「どうしてだと思う?学校へ行くことで、どんないいことがあるか考えてみて?」と投げかけたうえで「私は、今、こんなときに『あぁ、学校に行っていてよかったなぁ』って実感するよ」と、自らの経験を元にした答えを伝えてあげるのもひとつの方法ではないかな…と筆者は思います。

学校は「戦いの場」ではない