もし相手が一線を超えてきたら、すぐさま距離感を離すようにすることをおすすめします。まずは物理的に距離をとることです。なるべく近くに住まないことができればいいですが、それが無理なら会ったり電話やメールする回数を減らすと良いでしょう。

それでも「向こうが距離をつめてくる…」という人も。わが家もそうでした。悩んでいた時に仕事の先輩にアドバイスされたのが、「正直に答えることはないのよ」という言葉。

「今日は病院ですとか、習い事とか、仕事とかで断るのよ。連絡も、忙しくてって返す回数を減らせば、自然と減るわよ。私も嘘は良くないって思い込んでたけど、逆に自分が苦しんだわ。良好な人間関係を築くために必要、と割り切るようになった」とのこと。

そうはいっても嫌われないか気になるところですが…「相手がどう思うかは、相手次第よね。『好かれたい』って、相手の気持ちを操作しようとしているわけだよね。それはどうなんだろう? 気持ちはわかるけど、好みも人それぞれじゃない。いちいち気にしていたら、何も言えなくなっちゃうわよ」

「自分の気持ちをハッキリ主張しないと、義理の関係でスムーズに付き合うのは難しい。長く付き合うからこそ、きちんと『ここからは無理です』って伝えないとね。じゃないと好かれるっていっても、『ただ都合がいい』だけになっちゃうわよ」という言葉に、ハッとしました。

夫には心の距離をとる

では、夫にはどうすべきでしょうか。夫に対しても、「自分はこれはするけれど、これはしない」という一線を決めて接することが必要です。

横柄な態度や八つ当たりが気になるなら、段々と心の距離をあけていきます。イメージは「夫より恋人、恋人より友人、友人より知り合い、知り合いより初対面」というように。

話すことや表情、態度も変わるので、横柄な態度をとる回数が減るでしょう。「夫婦なのに」と寂しさを感じるかもしれませんが、横柄な態度をとっている時点で、夫婦のルールを逸脱しています。夫婦というより、小さな子が母親に甘えるような態度でしょう。

義理の関係ほど、距離感を離して「ここからはダメですよ」という一線を伝えてみてくださいね。

永山京子