6月も目の前ですが、街中でもリクルートスーツを着た学生を目にします。厳しい就職活動を経て、晴れて希望の企業に入社しても3年以内に辞めてしまう人もいるというのが現実です。就職希望者と採用側のミスマッチとして片づけてしまうこともできますが、果たして理由はそれだけでしょうか。そして3年で辞めた若者は不幸になってしまうのでしょうか。終身雇用の維持が難しいという声が企業から出る中で、現場がどうすればよいのかについても考えていきたいと思います。

第一希望の金融機関を3年「目」で辞めた

私自身は大学卒業後、新卒として入社した国内金融機関を3年目に辞めました。「3年目」とはいっても、正確には丸2年間を終えて、ちょっとというタイミングです。実質的には丸2年とでもいった方が正確かもしれません。

自分自身では社会人になって必死の数年間だったので、「もう十分働いた」という感覚はありましたが、周りではそうではなかったようです。

実際、転職をすることを親に告げると驚いていました。厳しい就職活動を経て、自分の親の世代からすると誰もが知る金融機関ということで、「もったいない」というような反応でした。

また、知り合いで大企業に長く勤務し、独立した経営者からは、「大企業にいることをもっと活用すべき」とのアドバイスもありました。2、3年では短すぎるというコメントです。