株式市場の振り返り-日経平均株価は続落、終値は3月25日以来の21,000円割れ

2019年5月30日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,942円(▲60円、▲0.3%) 続落
  • TOPIX 1,531.9(▲4.4、▲0.3%) 続落
  • 東証マザーズ株価指数 904.5(▲16.0、▲1.7%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:960、値下がり銘柄数:1,094、変わらず:86
  • 値上がり業種数:17、値下がり業種数:16
  • 年初来高値更新銘柄数:23、年初来安値更新銘柄数:146

東証1部の出来高は11億1,333万株、売買代金は1兆9,218億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国株安を受けて様子見スタンスを強めた投資家が多かったようです。売買代金は再び2兆円を下回る薄商いとなっています。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。寄り付きから21,000円を大きく割り込み、前引き直前には一時▲194円安となる場面がみられました。しかし、後場に入ってから下値を切り上げる展開となり、最後は高値引けで終えています。

終値としては3月25日以来となる21,000円割れの続落となりましたが、相応に底堅さが目立ったと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで続落となりました。

東証マザーズ株価指数は続落、売買代金は3日連続で1,000億円を上回る

東証マザーズの出来高は5,435万株、売買代金は1,001億円となり、いずれも前日より減少しました。個人投資家の物色意欲がやや一服しましたが、売買代金はかろうじて1,000億円を維持するなど、閑散相場という状況ではありませんでした。

ただ、株価指数は大幅下落となる続落となりました。900ポイント維持がやや怪しくなりましたが、今後も個人投資家による物色意欲回復の継続が大きな焦点になると思われます。

みずほフィナンシャルグループが連日の安値更新、KDDIは年初来高値を更新

個別銘柄では、前日に続き小売株が総じて売られ、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)やローソン(2651)などコンビニ株が大幅安となり、ファーストリテイリング(9983)も大きく値を下げました。さらに、ニトリホールディングス(9843)が大幅続落となり、イオン(8267)は年初来安値を更新しています。

また、医薬品株も概ね軟調に推移し、アステラス製薬(4503)や小野薬品工業(4528)が大幅下落となり、塩野義製薬(4507)や大塚ホールディングス(4578)は年初来安値更新で引けました。

その他では、東京電力ホールディングス(9501)と中部電力(9502)が安値更新になるなど電力株が売られ、金融株ではみずほフィナンシャルグループ(8411)が連日で年初来安値を付けたのが目を引きました(注:終値は上昇)。

一方、ファナック(6954)や東京エレクトロン(8035)が大きく値を上げ、ローム(6963)やルネサスエレクトロニクス(6723)も買い戻されました。

また、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や野村ホールディングス(8604)など金融株も値頃感から買い戻されましたが、総じて小幅上昇に止まっています。

その他では、KDDI(9433)が年初来高値を更新し、NTTデータ(9613)も値を上げましたが、同じ通信株では楽天(4755)が大幅安となり、ソフトバンクグループ(9984)も冴えない値動きとなりました。

新興市場(東証マザーズ)では、そーせいグループ(4565)が大幅続落となり、アンジェス(4563)やナノキャリア(4571)など医療バイオ関連株が軟調でした。また、ユーザベース(3966)も大幅反落で引けています。一方、神戸天然物化学(6568)が急騰し、マネーフォワード(3994)も上昇しました。

葛西 裕一