たとえば、毎月同じ金額を同じ投資対象に投資していれば、株価が安い時にはより多くの数量が購入でき、株価が高い時にはより少なく購入しているというものです。

こうすることで、買付における平均株価(簿価)を低く抑えることができます。そのため、投資で利益を出せると勘違いしている人が多いですが、実際はそうとは言い切れません。

これも当たり前の話ですが、時価が簿価を下回れば含み損が発生し、時価が簿価を上回れば含み益が発生します。

ドルコスト平均法を活用している際に、投資対象の株価が下落トレンドであるとすれば、毎回安値で投資ができていても、結果として、買付コストは時価よりも低いことはあり得ます。その際には含み損ということになります。

株式市場では、過去の買付価格よりも安い株価で投資をすることを「難平(ナンピン)買い」といいます。あまりすすめられた投資アプローチではないとされています。

また、株価が上昇トレンドで株を購入し続けることを「買い上がり」といい、これもまた株式市場では、あまり褒められる投資行動でもありません。

つまり、ドルコスト平均法は、「難平買い」と「買い上がり」の両側面を持っているともいえます。これは、頭の片隅に入れておいてもよいでしょう。

ドルコスト平均法は勝つまで続けるゲーム

ここまでドルコスト平均法の特徴を見てきましたが、ドルコスト平均法の実践者は以下のようなリスクを頭に入れておくとよいでしょう。