株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反発、売買代金は今年最低を記録

2019年5月27日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,182円(+65円、+0.3%) 3日ぶり反発
  • TOPIX 1,547.0(+5.7、+0.4%) 続伸
  • 東証マザーズ株価指数 895.5(+12.4、+1.4%) 3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,293、値下がり銘柄数:734、変わらず:114
  • 値上がり業種数:23、値下がり業種数:10
  • 年初来高値更新銘柄数:76、年初来安値更新銘柄数:51

東証1部の出来高は9億164万株、売買代金は1兆4,713億円(概算)となり、いずれも先週末より大幅減少となりました。依然として米中貿易交渉の先行きが不透明な中、欧米の株式市場が休場のため外国人投資家の参加が極めて少ない取引となりました。

その結果、売買代金は1兆5,000億円を割り込む超閑散相場となっています。売買代金は今年最低を記録しましたが、この時期としては記録的な薄商いと言えましょう。

そのような中、日経平均株価も狭い値幅での推移となりました。前場は一時+115円高になる場面もありましたが、後場に入ってからは完全な膠着状態となっています。それでも最後はプラス圏を維持して3日ぶりの反発で引けました。

まさしく「閑散に売りなし」という感じでしょうか。

なお、TOPIXも同じような値動きとなり、こちらは続伸となりました。

東証マザーズ株価指数は3日ぶり反発、売買代金は連日で1,000億円を下回る

東証マザーズの出来高は4,286万株、売買代金915億円となり、いずれも先週末より減少しました。新興市場も様子見スタンスが強まり、売買代金は連日で1,000億円を下回りましたが、こちらは厳しい薄商いというほどではなかったようです。

また、株価指数も上昇に転じて3日ぶりの反発となりました。再び900ポイント回復を視野に入れましたが、今後は個人投資家による物色意欲回復の継続が大きな焦点になると思われます。

NECが年初来高値を更新、自動車株ではホンダが年初来安値を更新

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)とソフトバンクグループ(9984)が堅調に推移し、KDDI(9433)と花王(4452)は値を上げてともに年初来高値を更新しました。

また、“ファーウェイショック”の余波が続いて下落が目立ったハイテク株の一角にもようやく買い戻しの動きが見られ、村田製作所(6981)が大幅続伸となり、TDK(6762)や東京エレクトロン(8035)も小幅反発となっています。さらに、同じハイテク株ではNEC(6701)が年初来高値を更新したのが目を引きました。

なお、5日連続で年初来安値を更新していた日産自動車(7201)は小幅上昇で引けています。

一方、ファナック(6954)が大きく値を下げ、自動車株ではホンダ(7267)が年初来安値を更新しました。また、任天堂(7974)も冴えない値動きで終えています。

いずれにせよ、この時期としては記録的な薄商いだったため、個別株でも目立った動きは非常に少なかったようです。

新興市場(東証マザーズ)では、ビープラッツ(4381)が値を飛ばしてストップ高となり、ファイバーゲート(9450)も急騰しました。一方、シェアリングテクノロジー(3989)が安値更新となり、串カツ田中ホールディングス(3547)も値を下げて引けています。

葛西 裕一