”サブスク”サービス成功のカギ〜シャンプー・ブロー通い放題の事例から

サブスクはストックビジネス強靭化の一手法

写真はイメージです

成長し続けるビジネスの仕組みである「ストックビジネス」についてお伝えしていく本シリーズ。前回は『何でもサブスクリプションビジネスにするのは間違っている』というテーマを取り上げました。続いて今回は、「サブスクリプション(サブスク)手法」の活用で成功しているストックビジネスの事例を紹介したいと思います。

シャンプー・ブローの通い放題で一気に拡大する「MEZON」

私が注目しているストックビジネス企業の一つに、「MEZON(メゾン)」というサービスを運営する株式会社Jocy(ジョシー)があります。この「MEZON」は、シャンプー・ブローの通い放題をサブスク(定額サービス)で提供するものです。

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この会社の面白いところは、完全なるお客様視点でまったく世になかった商品を作り上げ、人気に火が付き一気に拡大しているところですが、何より、サブスク企業が乱立するなかでサブスクが成功するためのチューニングをやり切っている点です。

同社の鈴木みずほ社長と石黒武士副社長は、サイバーエージェントグループの上司と部下として新規事業に従事していました。そのお二人が大企業を辞めて独立起業し、美容に関する新しいサービスをリリースした経緯から、今後目指していく将来構想まで、昨今注目の集まる「サブスクリプション」をキーワードに話を聞いてみました。

すると、なぜ他の会社がサブスクをやって失敗するのか、そしてこの会社は成功するのかという理由が見えてきたのです。以下に要点をまとめてみたいと思います。

MEZONが作り出した新しい需要とは?

私がMEZONに興味を抱いたのは、新しい需要を作り出したという点です。既存の商品をあたかもサブスク風にアレンジし、単なる月額で提供している会社が増えていますが、これは需要が増えるのではなく需要の先食いになるだけですので伸び悩みます。

一方でMEZONのサービスは、今まで日常的には美容院にシャンプー・ブローをしに行かなかった人が毎月平均9回も行くようになるというところが「新しい需要を作り出した」と言えるポイントです。

大事なプレゼン前など、ここぞという時にシャンプー・ブローで決めると自信が湧く。疲れて帰宅してから自分で洗髪するのではなく、帰宅途中に美容院に寄ってシャンプー・ブローをしてもらう。

シャンプー・ブローという、今までもあったはずの商品なのに提供の方法を変えることで全く新しい需要を生み出した、まさにイノベーティブな発想で生まれた新価値です。

しかし、どんなにいいサービスでもお店が少なくては意味がないということで、既存の美容院の中から高品質の美容院を選抜してネットワーク化をしています。そして多店舗で提供すれば、いつでも、どこでも通い放題ができるという価値がさらに高まります。

美容院側に生まれた新しい価値とは

参考記事

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大竹 啓裕
  • 大竹 啓裕
  • 株式会社ハッチ・ワーク 代表取締役会長兼CEO

福島県出身、株式会社ハッチ・ワーク 代表取締役会長兼CEO、株式会社ストック総研 取締役会長
20代はセコム株式会社にて理想的なストックビジネスの原点を経験、その後、30歳でラーメンFCチェーンの創業メンバーとして参画、ラーメンFCとしては全国一位となる約300店のストックビジネスモデル構築の原動力となる。
40代は(株)ハッチ・ワークにて貸会議室「アットビジネスセンター」や月極駐車場探し「アットパーキング」にて国内オンリーワンのサービスを次々開発して事業拡大する。これまでの新規事業立ち上げは20事業以上。
経営者塾ストックビジネスアカデミーではストックビジネス構築を指導。
近著に『ストックビジネスの教科書』(ポプラ社)、『ストックビジネスの教科書 プロフェッショナル』(ポプラ社)がある。

 

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