株式市場の振り返り-日経平均株価は反発、一時+335円高も徐々に値を消す

2019年5月17日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,250円(+187円、+0.9%) 反発
  • TOPIX 1,554.2(+16.7、+1.1%) 反発
  • 東証マザーズ株価指数 890.9(+16.7、+1.9%) 大幅反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,705、値下がり銘柄数:377、変わらず:58
  • 値上がり業種数:30、値下がり業種数:3
  • 年初来高値更新銘柄数:93、年初来安値更新銘柄数:59

東証1部の出来高は13億4,952万株、売買代金は2兆4,294億円(概算)となりました。出来高は前日より減少しましたが、売買代金は概ね横ばい(微増)でした。米国株の3日続伸を受けてリスクオンモードが強まったものの、週末を控えて模様眺めに徹する投資家も多かったようです。売買代金は2兆5,000億円を下回る盛り上がりに欠けた商いで終わりました。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。全体的には目立った材料はなかったものの、前引け直前には一時+335円高まで上昇する場面が見られました。しかし、後場に入ると徐々に値を消す展開となり、前場の勢いを無くしたまま引けています。反発とはなりましたが、最後はやや力強さに欠けたと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで反発となりましたが、上昇率は日経平均株価をやや上回りました。

東証マザーズ株価指数は反発、売買代金は4日ぶりに1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は6,202万株、売買代金995億円となり、いずれも前日より小幅減少となりました。個人投資家の物色意欲が続かず、模様眺めムードが強まったようです。ただ、売買代金は4日ぶりに1,000億円をわずかに下回りましたが、閑散相場という状況ではありませんでした。

なお、株価指数は+2%高に迫る大幅反発となり、再び900ポイント回復をうかがう位置となりました。今後も個人投資家の物色意欲回復が持続的なものか否かが注目されましょう。

好材料が相次いだソニーが爆騰、TDKなど“ファーウェイショック”の余震が続く

個別銘柄では、2,000億円の自社株買いと米国マイクロソフト社との提携を発表したソニー(6758)が一時+11%高に迫る爆騰となり、年初来高値を更新しました。

また、ハイテク株ではニコン(7731)やNEC(6701)も大幅高となり、オリンパス(7733)は年初来高値更新となっています。

その他では、食材廃棄低減に向けた弁当・惣菜の値引きに踏み切ることが報じられたセブン&アイ・ホールディングス(3382)やローソン(2651)などコンビニ株が買い戻され、エーザイ(4523)やアステラス製薬(4503)など医薬品株の一角にも買い戻しが入ったのが目を引きました。

なお、前日に上場来高値を付けたオリエンタルランド(4661)は大幅続伸となり、連日の高値更新となっています。

一方、前日に起きた“ファーウェイショック”の余震が続き、TDK(6762)、ルネサスエレクトロニクス(6723)、太陽誘電(6976)が連日の急落となり、村田製作所(6981)、アドバンテスト(6857)、アルプスアルパイン(6770)も大幅続落となりました。

また、金融株の一角も下げが続き、みずほフィナンシャルグループ(8411)や野村ホールディングス(8604)が年初来安値を更新しています。

その他ではZOZO(3092)が一時▲8%安に迫る急落となったのが注目を集めました。

新興市場(東証マザーズ)では、ブライトパス・バイオ(4594)が+18%高となる爆騰となり、そーせいグループ(4565)も大きく値を上げました。一方、シェアリングテクノロジー(3989)が急落しています。

葛西 裕一