シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は焼鳥チェーン店「鳥貴族」を運営する鳥貴族(3193)の、2019年4月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2019年5月10日に更新された鳥貴族の2019年4月既存店売上高は、対前年同月比で98.2%とマイナス成長になりました。

内訳は客数100.0%、客単価98.2%。今期客数は全ての月でマイナスを記録していましたが、初めてマイナスを脱することになりました。

一方で全店売上高は105.1%となり、プラス成長を維持しました。

今期の既存店売上高の振り返り

では、2019年7月期のこれまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。

既存店売上高は、今期9カ月全ての月でマイナス成長です。前期からは16カ月連続のマイナスとなります。ただし4月の98.2%は今期最高数字であり、売上高は回復傾向にあります。

そして4月の客数が100.0%と今期初めてマイナスを脱したことは、同社の既存店立て直し効果が生じていると見ることができます。

一方、全店売上高は今期全ての月でプラス成長が続いています。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は、2017年12月の3,965円を天井に下落が継続しています。本年3月11日に1,478円の安値を付けた後に反発し、4月に1,900円台に到達しました。その後下落し、1,700-1,800円付近での取引が継続しています。

既存店の立て直しに注力していますが、既存店売上高は回復傾向にあります。今期中に既存店売上高のプラス転換を果たすことができるのかが注目されます。

鳥貴族の過去1年間の株価推移

参考資料:月次報告(2019年4月度)

LIMO編集部