株式市場の振り返り-日経平均株価は8カ月ぶりに6日続落、「令和」ご祝儀相場には程遠く

2019年5月13日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,191円(▲153円、▲0.7%) 6日続落
  • TOPIX 1,541.1(▲8.2、▲0.5%) 6日続落
  • 東証マザーズ株価指数 890.1(▲21.2、▲2.3%) 大幅4日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:589、値下がり銘柄数:1,491、変わらず:60
  • 値上がり業種数:9、値下がり業種数:24
  • 年初来高値更新銘柄数:60、年初来安値更新銘柄数:405

東証1部の出来高は14億2,097万株、売買代金は2兆3,616億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。米中貿易摩擦問題の解決が長引く中、決算発表後の売買も一巡して盛り上がりに欠けた商いとなりました。売買代金は週初ということもあり、再び3兆円を大きく割り込んでいます。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。米国トランプ大統領の新たなツイッター投稿に反応して、寄り付き後には一時▲216円安まで下落した後は、後場に一時▲67円安まで下げ幅を縮小する場面も見られました。

しかし、大引けに掛けて再び下げ足を速め、結局は▲150円超安の6日続落で引けています。ちなみに、6日続落は今年初であり、昨年8月31日~9月7日に記録して以来約8カ月ぶりのことです。また、「令和」が始まってから依然として上昇した日が見られていません。

なお、TOPIXも同じような値動きで6日続落となりました。TOPIXの6日続落も約8カ月ぶりです。

東証マザーズ株価指数は4日続落、売買代金は6日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,869万株、売買代金953億円となり、いずれも先週末から概ね横ばいでした。個人投資家の様子見スタンスは引き続き強く、厳しい薄商いという状況ではないにせよ、売買代金は6日連続で1,000億円を割り込んでいます。

また、一部主力銘柄が利益確定売りに押された結果、株価指数は▲2%超安の大幅下落となり、これで4日続落となりました。終値でも900ポイントを割り込むなど、下値不安が解消されていないようです。

ソフトバンクGが大幅続落、良品計画など小売株で年初来安値更新が目立つ

個別銘柄では、先週末に上場来高値を記録したファーストリテイリング(9983)が一転して一時▲3%安に迫る大幅安となり、ソフトバンクグループ(9984)も大幅続落となりました。

また、小売株の下げが依然として厳しく、しまむら(8227)、三越伊勢丹ホールディングス(3099)、イオン(8267)、ヤマダ電機(9831)、良品計画(7453)など広範囲にわたって年初来安値を更新しています。

さらに、医薬品株の一角にも売りが集まり、テルモ(4543)、塩野義製薬(4507)、小野薬品工業(4528)などが大きく値を下げました。

その他では、パナソニック(6752)とシャープ(6753)が大幅下落で揃って年初来安値を更新したのが目を引きました。

一方、先週末に決算発表を行ったスズキ(7269)が一時+7%超高へ急騰し、同じくSUBARU(7270)も一時+5%超高の急騰となりました。また、KDDI(9433)が大幅高となり、NTTドコモ(9437)やNTTデータ(9613)など通信株の一角が買われています。

その他では、機械株が軒並み売られる中、好調なQ1決算を発表したクボタ(6326)が一時+12%高に迫る爆騰となったのが注目されました。

新興市場(東証マザーズ)では、先週赤字決算を公表したメルカリ(4385)が連日の急落となり、ミクシィ(2121)も一時▲15%超安の暴落となりました。一方、デジタルメディアプロフェッショナル(3652)が再びストップ高まで買われています。

葛西 裕一