長男の場合、小学生以上は基本的に付き添い不要でした(精神的な理由での付き添いは認められる)。当時長男は小1でしたが、入院した時点で発症してから1週間が経過。心身ともに弱っており、心配だったので、24時間付き添いになりました。

ただしこのときは平日。当時は下2人とも在宅児で、次男は2歳、長女は2か月。筆者は昼夜問わず3時間おきに長女に授乳する必要があり、夫は仕事。昼間は祖父や授乳の合間をぬって筆者が付き添い、夜は夫や祖母、叔母が付き添う形になりました。

付き添いの交代で移動時間が必要ですが、小1だと「少しなら離れても大丈夫」という安心感があったのは助かりました。

長男・次男共に思いましたが、いくら母親が付き添いたくても、きょうだいで下の子がいれば、こういった時でも上の子に我慢をさせることになります。寂しい思いをさせるのが辛いところですが、手紙を書いたり、写真を送ったり、好きな本をプレゼントしたりして入院期間を過ごしました。

付き添い側の「多大な精神疲れ」への工夫が必要

入院中一番大変なのは子どもですが、不思議なのが付き添う側も想像以上に疲れることです。付き添い中の移動距離は、主にベッドからトイレまで。時々違う階に買い物に行くくらいで、肉体的に疲れるはずはないと自分では思います。

それでも付き添いを終えて家に着くと、30分はソファに倒れ、ボーっとしないと動けません。その後も普段通りには動けず、早めにベッドに入っても疲れはとれないのです。

精神的な疲れが、これほど体に影響を与えるとは知りませんでした。親が倒れてはいけないと意識的にコーヒーを飲んだり、しっかりご飯を食べたつもりですが、それでは到底太刀打ちできないほどの多大な精神疲れを味わうものなのです。

子どもが元気になるためにも、何よりもまずは親が心身ともに元気でいる必要があります。子どもにとっても、親が健康で付き添ってくれなければ困りますし、付き添い中も心配そうだったり元気がないよりは笑顔でいてくれる方がホッとすることでしょう。

個人的には子どもが寝ている間に仕事をしたり、1人でボーっとする時間が少し息抜きになりました。付き添い自体、なかなか余裕が持てないものですが、「これなら自分が取り戻せる時間やアイテム」や「1人の時間」を少しでも持つ工夫が必要でしょう。

宮野 茉莉子