シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「吉野家」他を運営する吉野家HD(9861)の、2019年4月に関する月次動向及び過去実績、または過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2019年5月に更新された吉野家HDの2019年4月の既存店売上高は、対前年同月比104.8%でプラス成長となりました。

内訳は客数99.1%、客単価105.8%で、客数のマイナスを客単価のプラスでカバーした形です。

また全店売上高も107.8%のプラス成長。こちらの内訳は客数102.4%、客単価105.3%でした。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のこれまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は2月決算)。

既存店売上高は、昨年10月以来5カ月続けてマイナスが続きましたが、3月・4月とプラス成長が継続中です。前期も上期は全ての月でプラス成長であり、今期も前期同様の滑り出しを見せています。

また全店売上高についても、2月まで2カ月続けてのマイナス成長となっていましたが、3月・4月はプラス成長が継続。

前期後半のマイナス成長は客数のマイナスを背景としており、今期も4月の既存店は客数がマイナスのため、今後の客数の動向が注目されます。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は昨年4月の2,275円をピークに下落トレンドにあります。12月25日に1,666円まで下落した後に反転しましたが、値動きが縮小しペナント(三角保ち合い)を形成しています。現在は1,700円付近での取引が継続中です。

2019年度に入り、既存店売上高は2カ月続けてのプラス成長を果たしました。このプラス成長を下期まで維持できるのかが注目されます。

吉野家ホールディングスの過去1年間の株価推移

参考資料:2019年度月次推移2018年度月次推移

LIMO編集部