昔は秋の風物詩だった運動会も、今では5月に行う小学校が増えてきています。新学期がスタートして2か月目にして大きな行事が終わってしまうので、毎年運動会後は何とも言えない寂しさを感じます。

さて、運動会シーズンが近づいてくるとシューズショップの目立つ場所に「速く走ろう!」というPOPと共に子供用の機能性シューズが所狭しと陳列されます。これまで何足もの子供靴を購入していますが、改めて考えてみると小学生の運動靴=機能性シューズ、という図式ができあがっている印象を受けます。

速く走れる運動靴がここまで子供の心を掴み、親ウケするのはなぜなのでしょうか。結婚前に瞬足ブームを肌で感じ、現在3児の母でもある立場から考えていきたいと思います。

瞬足ブームを目の当たりにする

筆者が塾で仕事をしていた2000年代前半、アキレスが販売する瞬足の大ブームを目撃しました。

「靴だけで速く走れる」と口にする子供たち

たしか2005年頃だったと記憶しています。連休明けの生徒たちの口からは運動会の話題がよく出ました。そんなとき、通塾している男児が同じような靴を履いていることに気がつきました。そのことを生徒たちに聞いてみると「この靴を履くと速く走れる」と異口同音に言います。

筆者の子供の頃、低学年の男児が履いているといえばキャラクターもののビニール靴が定番でしたので、靴でスピードが増すという発想を耳にして驚いたものです。

運動会が楽しくなる靴

その未知の靴は瞬足といい、大人気を集めてなかなか手に入りにくいので靴屋を数軒回ったという生徒もいたほどでした。

瞬足を履いて来る生徒たちは、運動会を心待ちにしているのが伝わってきました。彼らの笑顔を見て、運動が大の苦手で運動会の中止ばかり祈っていた筆者も「自分の子供時代にこの靴があれば」と本気で思ったものです。

当初は男の子限定の商品だった

とは言っても、その瞬足を話題にしているのは男の子限定。塾に来ている女の子に聞いてみても反応は薄かったです。中には「男子が夢中になっている靴」とクールな返答をする子もいました。

お兄ちゃんがいる女の子から「あの靴は男の子のしかないよ」と教えてもらい、女児たちの関心の低さの原因を知ったのでした。当時、男児のみのラインナップを展開していたことを考えれば、自然な反応でしょう。

ライバル会社も追随して選択肢が増える

瞬足の大ブームでライバル会社も児童向けの運動靴に力を注ぎ、親にとって選択肢が増えました。

現在は男女ともにデザインが豊富になった

瞬足のブームは靴業界を席巻し、2009年にはムーンスターのスーパースターから速く走ることを前面に押し出したスーパースター「バネのチカラ」シリーズが発売されるようになりました。それまで瞬足一強だった機能性シューズに、新しい時代の幕開けが告げられたのです。