株式市場の振り返り-日経平均株価は4日ぶり反落、10連休前の手仕舞い売り増える

2019年4月24日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,200円(▲59円、▲0.3%) 4日ぶり反落
  • TOPIX 1,612.0(▲10.9、▲0.7%) 4日ぶり反落
  • 東証マザーズ株価指数 933.4(+5.9、+0.6%) 続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:547、値下がり銘柄数:1,510、変わらず:79
  • 値上がり業種数:6、値下がり業種数:27
  • 年初来高値更新銘柄数:84、年初来安値更新銘柄数:75

東証1部の出来高は12億1,358万株、売買代金は2兆3,229億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国株の上昇等を手掛かりにしたリスクオンモードが強まりましたが、後場は10連休を意識した手仕舞い売りも出たようです。売買代金は3日ぶりに2兆円を上回りましたが、活況には程遠い商いでした。

そのような中、日経平均株価は利益確定売りに押されました。この日から実質的には“令和相場”が始まったことを受け、寄り付き直後には一時+103円高まで買われました(年初来高値を更新)。しかし、その後はズルズルと下げ、後場の序盤には一時▲134円安まで売られる場面が見られています。その後は少し戻したものの、結局は4日ぶりの反落で引けました。

ちなみに、余談ですが、終値は22,200円00銭という滅多に見ることができないピッタリ端数なしとなっています。

なお、TOPIXも同じような値動きで4日ぶりの反落でしたが、下落率は日経平均株価より大きくなりました。これは、中小型株を含めて全般的に売りが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ株価指数は続伸、売買代金は55日連続でかろうじて1,000億円超え

東証マザーズの出来高は5,878万株、売買代金1,023億円となり、いずれも前日より減少しました。売買代金は55日連続で1,000億円をかろうじて上回りましたが、出来高は直近にはなかった低水準となるなど、個人投資家の様子見スタンスが鮮明になったようです。

ただ、株価指数は上昇して続伸となりました。900ポイントを手堅く維持していますが、商いが細ってきたのは気掛かり材料と言えましょう。

業績下方修正報道の日産自動車が大幅安、増益見通し公表の日本電産は一時大幅高

個別銘柄では、買い戻しが続いていた小売株の一角が再び売り込まれ、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が急落し、ローソン(2651)やセブン&アイ・ホールディングス(3382)のコンビニ株が大幅安となりました。また、高島屋(8233)が年初来安値を更新し、しまむら(8227)やイオン(8267)も下落して引けています。

さらに、取引時間中に業績下方修正のニュースが流れた日産自動車(7201)が▲4%超安の大幅下落となり、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)、SUBARU(7270)などの自動車株も“連れ安”となりました。

なお、前日にQ1決算発表を行ったシマノ(7309)は一時▲10%安に迫る暴落となったのが目を引きました。

その他では、東京電力ホールディングス(9501)が年初来安値を更新するなど電力株が軒並み大幅安となっています。

一方、ファーストリテイリング(9983)が急反発した他、ダイキン工業(6367)、リクルートホールディングス(6098)、資生堂(4911)が堅調に推移して年初来高値を更新しました。

また、前日に通期決算発表を行った日本電産(6594)は、今期(2020年3月期)の増益見通しが好感されて一時+3%超高となって年初来高値更新となりましたが、終値は小幅高に止まっています。

その他では、任天堂(7974)が大幅反発となり、楽天(4755)も急反発したことが注目されました。

新興市場(東証マザーズ)では、メルカリ(4385)が久しぶりに大幅高となり、串カツ田中ホールディングス(3547)は年初来高値を更新しました。一方、オンコリスバイオファーマ(4588)が大幅安となり、サンバイオ(4592)も冴えない値動きとなっています。

葛西 裕一