株式市場の振り返り-日経平均株価の6連騰ならず、一時▲219円安も下押しはせず

2019年4月18日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,090円(▲187円、▲0.8%) 6日ぶり反落
  • TOPIX 1,614.9(▲15.7、▲1.0%) 反落
  • 東証マザーズ株価指数 933.0(▲10.6、▲1.1%) 反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:192、値下がり銘柄数:1,907、変わらず:42
  • 値上がり業種数:3、値下がり業種数:30
  • 年初来高値更新銘柄数:113、年初来安値更新銘柄数:87

東証1部の出来高は11億8,826万株、売買代金は2兆2,288億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。特段目新しい材料がない中で、様子見スタンスに徹する投資家が多かったと見られます。それでも、売買代金は2兆2,000億円を確保しており、閑散相場という状況ではありませんでした。

そのような中、日経平均株価はほぼ終日マイナス圏で推移しました。寄り付き直後に一時+27円高となり、6日続伸を目指すかと思われましたが、その後は利益確定売りに押される展開となりました。大引け直前には一時▲219円安まで売られる場面も見られましたが、最後はやや挽回して引けています。

結局は6日ぶりの反落となりましたが、大きく下押しすることなく終わったと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで反落となりましたが、下落率は日経平均株価より大きくなりました。大型株のみならず、中小型株も売りが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ株価指数は反落、売買代金は51日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は9,152万株、売買代金1,772億円となり、いずれも前日より小幅減少となりました。ただ、前日より減ったとは言え、売買代金は51日連続で1,000億円を上回り、出来高も1億株に近くなるなど、相応に活況な商いだったと言えそうです。

ただ、一部主力銘柄が売りに押された結果、株価指数は反落となりました。引き続き900ポイント割れの懸念は遠のいていますが、ここから1,000ポイントを目指すかどうか注目されましょう。

ファーストリテイリングが連日の上場来高値、住友不動産は記録的な16日続落

個別銘柄では、株価指数への寄与度の高いファナック(6954)や東京エレクトロン(8035)がザラバで年初来高値を更新し、ファーストリテイリング(9983)は連日の上場来高値を記録しました。

また、前日に続き自動車株が総じて買い戻され、トヨタ自動車(7203)とマツダ(7261)が連日で年初来高値を更新し、SUBARU(7270)も久々の年初来高値更新となっています。さらに、アイシン精機(7259)が急騰するなど、トヨタ系部品メーカーに対しても買いが優勢となりました。

その他では、楽天(4755)が大幅高で連日の高値更新となり、利食い売りに押された機械株の中では安川電機(6506)が終値でも上昇したこと等が目を引きました。

一方、小売株に対する売りが継続し、高島屋(8233)と良品計画(7453)が大幅安で連日の年初来安値更新となりました。さらに、セブン&アイ・ホールディングス(3382)はザラバで3日連続の年初来安値を付けましたが、その後に買い戻されて終値は上昇して引けています。

また、医薬品株が軒並み大幅下落となり、武田薬品工業(4502)や塩野義製薬(4507)が急落し、小野薬品工業(4528)や大塚ホールディングス(4578)が年初来安値を更新しました。

その他では、不動産株が軟調に推移し、とりわけ、主力株の一角である住友不動産(8830)が実に16日続落という記録的な下落となっています。

新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)が連日のストップ高となり、窪田製薬ホールディングス(4596)もストップ高で引けるなど、医療バイオ株の一角が買い戻されました。また、串カツ田中ホールディングス(3547)も堅調に推移して年初来高値を更新しています。

一方、メルカリ(4385)が大幅安となり、そーせいグループ(4565)も冴えない値動きとなりました。

葛西 裕一