株式市場の振り返り-薄商いの中、日経平均株価は4日続伸で年初来高値を更新

2019年4月16日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,221円(+52円、+0.2%) 4日続伸
  • TOPIX 1,626.4(▲1.4、▲0.1%) 小反落
  • 東証マザーズ株価指数 932.2(▲2.5、▲0.3%) 反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:698、値下がり銘柄数:1,346、変わらず:97
  • 値上がり業種数:8、値下がり業種数:25
  • 年初来高値更新銘柄数:138、年初来安値更新銘柄数:21

東証1部の出来高は10億5,075万株、売買代金は2兆929億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国株が小幅下落になったことに加え、15日から始まった日米貿易交渉の行方を見守りたいという模様眺めムードが強まりました。売買代金はかろうじて2兆円を維持しましたが、低水準な商いとなっています。

そのような中、日経平均株価は概ね堅調な値動きとなりました。朝方は一時▲73円安となる場面もありましたが、その後はプラス圏で推移し、前場の半ばに一時+92円高(年初来高値を更新)まで上昇しました。後場はやや膠着状態となりましたが、最後は今年2度目の4日続伸で引けています。

なお、TOPIXも取引時間中に年初来高値を更新しましたが、その後はマイナス圏に沈んだまま反落となりました。これは、日経平均株価を構成するような大型株への買いが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ株価指数は反落、売買代金は49日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は7,511万株、売買代金1,369億円となりました。出来高は前日並みでしたが、売買代金は減少しています。売買代金は49日連続で1,000億円超となりましたが、出来高は低迷するなど、個人投資家の物色も一巡した可能性があります。

また、株価指数も反落で引けました。900ポイント割れの懸念は遠のいていますが、ここから1,000ポイントを目指すかどうか注目されましょう。

NTTドコモとKDDIが急騰、セブン&アイHDと良品計画が年初来安値更新

個別銘柄では、株価指数への寄与度の高いファーストリテイリング(9983)、ソフトバンクグループ(9984)、ファナック(6954)が取引時間中に連日の年初来高値更新となりました。ただ、ファナックの終値は下落しています。

また、前日に携帯電話の新料金プランを発表したNTTドコモ(9437)が一時+5%超の急騰となった他、前述したソフトバンクGも値を上げ、KDDI(9433)は一時+7%高に迫る急騰になっています。

なお、こうした通信株の上昇を背景に、昨年12月に史上最大の大型上場となったソフトバンク(9434)も大幅高となりましたが、依然として公開価格(1,500円)を大きく下回ったままです。

その他では、任天堂(7974)が大幅高で年初来高値を更新したのが目を引きました。

一方、セブン&アイ・ホールディングス(3382)が年初来安値を更新し、ローソン(2651)も大きく値を下げるなど、コンビニ株が軟調に推移しました。また、良品計画(7453)が大幅安で年初来安値を更新するなど、主力小売株の一角が売られています。

なお、前日に急落した大和ハウス工業(1925)は取引時間中に年初来安値を更新しましたが、その後に買い戻されて終値は上昇した一方、同じく前日に急落したスズキ(7269)は続落となりました。

新興市場(東証マザーズ)では、前日に決算発表を行った串カツ田中ホールディングス(3547)が急騰して年初来高値を更新し、メルカリ(4385)やCYBERDYNE(7779)も堅調に推移しました。一方、ウォンテッドリー(3991)がストップ安の暴落となり、窪田製薬ホールディングス(4596)も大幅安となっています。

葛西 裕一