株式市場の振り返り-日経平均株価は4日ぶり反落、一時21,900円台も売りに押される

2019年4月8日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,761円(▲45円、▲0.2%) 4日ぶり反落
  • TOPIX 1,620.1(▲5.6、▲0.4%) 反落
  • 東証マザーズ株価指数 931.3(+14.8、+1.6%) 続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:666、値下がり銘柄数:1,397、変わらず:77
  • 値上がり業種数:9、値下がり業種数:24
  • 年初来高値更新銘柄数:169、年初来安値更新銘柄数:33

東証1部の出来高は10億5,743万株、売買代金は1兆8,847億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。先週末の米国雇用統計発表を終え、目立った動きのないまま様子見スタンスが続いた格好です。売買代金は連日の2兆円割れとなる厳しい閑散相場となりました。

そのような中、日経平均株価は利益確定売りに押される展開となりました。寄り付きは+93円高で昨年12月5日以来となる21,900円(年初来高値を更新)を付けましたが、その後は利益確定売りに押され、前場の半ばにはマイナス圏へ沈みました。

結局、後場寄り直後も一時▲66円安まで下落するなどプラス圏へ再浮上することなく4日ぶりの反落で引けています。22,000円台は視野に入りつつありますが、その壁は思った以上に高いようです。

なお、TOPIXも同じような値動きで反落となりましたが、下落率は日経平均株価よりやや大きくなっています。

東証マザーズ株価指数は続伸、売買代金は43日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は8,028万株、売買代金1,238億円となり、いずれも先週末より増加しました。売買代金は43日連続で1,000億円超となっていますが、徐々に力強さがなくなりました。また、出来高は1億株を大きく下回る日が続くなど、個人投資家も様子見スタンスが強まっているようです。

ただ、一部主力銘柄に買い戻しが入ったため株価指数は続伸となりました。900ポイント割れの懸念はやや遠のきましたが、ここから1,000ポイントを目指すには時間を要しそうです。

信越化学工業など半導体関連株が高値更新後に下落、楽天は連日の年初来高値更新

個別銘柄では、半導体関連株を中心としたハイテク株が物色され、東京エレクトロン(8035)、信越化学工業(4063)、日東電工(6988)、日本電産(6594)、TDK(6762)などがいずれも取引時間中に年初来高値を更新しましたが、その後は売りに押されて終値は下落しました。

ただ、キヤノン(7751)や富士フイルムホールディングス(4901)は高値更新後も下落に転ずることなく引けています。

また、退任した前CEOが自身を含む取締役候補の議案提出を表明したLIXILグループ(5938)は、急騰こそしなかったものの一時大きく値を上げています。その他では、楽天(4755)が大幅高で連日の年初来高値更新となったことが目を引きました。

一方、ソフトバンクグループ(9984)が冴えない値動きとなり、ファナック(6954)も下落しました。また、先々週から株価上昇が続いた機械株が売られ、ディスコ(6146)、SMC(6273)、ダイフク(6383)などが大きく値を下げています。

その他では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や野村ホールディングス(8604)など金融株が安く推移したことが目立ちました。

新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)が突如として爆騰、ストップ高で引けました。また、先週は大きく値下がりしたASJ(2351)もストップ高となっています。一方、先週は乱高下が続いた窪田製薬ホールディングス(4596)が暴落し、ビープラッツ(4381)はストップ安で引けました。

葛西 裕一