仕事をしていると、どうしても突き当たるのが「クレーム対応」。お客さんからのクレームが入ると憂鬱な気分になる人も多いと思います。しかし、クレーム対応を成功させればそれが一つのチャンスになって、より顧客との信頼関係が強まることもあるのです。

そこで今回は、やってはいけないクレーム対応の例を見ながら、どのよう対応していくべきかをご紹介します。

クレーム対応中に言ってはいけないNGワード

まずはクレーム対応中に言ってはいけないNGワードから見ていきましょう。つい言ってしまいがちな言葉でも、相手の神経を逆なでしてしまうことがあります。

代表的なのが「ですから」、「じゃあ」、「先ほども言いましたが」という言葉。相手からすると逆ギレのように聞こえかねない言葉です。何度言っても伝わらないときについ「ですから、~ですよね」などと語気を強めて言ってしまうことがあるのではないでしょうか。言われたほうには逆ギレに聞こえますし、相手の心に火をつけてしまう言葉でもあります。

また、「じゃあ、~なんですね」「じゃあ、~にしましょう」というのもつい言ってしまいますが、開き直りのように聞こえかねません。「じゃあ、ってなんなんだ!」と相手をカッとさせてしまうこともあるので、特に高齢の方には気を付けたほうがいい言葉ですね。

「先ほども言いましたが」というのも、言っていることが相手に伝わらず繰り返し同じことを言うときについ口走ってしまいますが、相手にとっては「何度も言っているのにわからない人だ」と言われているのと同じことです。言葉選びには気をつけましょう。

ほかにも、対応中についため息をついてしまったり、相手を制しようとまくしたてたりしてしまう人もいるようですが、ため息が聞こえると当然相手も不快になりますし、一方的にガーガー言われると相手もイラっとしてしまいます。

また、電話で応対している場合のことですが、保留の長さにも気をつかいたいところです。あまりに保留が長いと相手は余計にストレスを感じてしまいます。相手がまともに話ができないくらいに怒っているときに敢えて保留にするのは、お互いにいったん冷静になるためにも有効な作戦ですが、あまりに長すぎると火に油を注ぐことになりかねません。

保留は基本30秒、長くても1分以内におさめたいところですね。自分で30秒計ってみるとよくわかります。何もできないまま待たされる30秒って意外と長く感じるんですよね。1分だともう電話を切りたくなりませんか。相手の立場になって考えてみることが大事です。

最後の逃げ道をふさぐのは避けるべき

時には、明らかに相手が間違っているのに文句を言っている場合もありますよね。そういうときに、相手が間違っていることを理解させようと筋道を立てて論理的に話す人がいます。もちろんそういう説明は非常に重要で、相手に今の状況を理解させるのに必要なことでもあります。

しかし、あまりに理詰めで話をしてしまい、相手が振り上げた拳の行き場に困るような話し方をするのはNG。最後の逃げ道を作っておくようにしましょう。

クレーム対応において、ぐうの音も出ない状態にさせてしまうと相手もカッとしてしまうことがよくあります。理詰めで理解してもらうのも必要なことですが、随所随所で相手の言い訳を用意してあげることも大事なんですね。ある程度まで論理的に説明して相手が納得してきたと思ったら、最後はこちらが譲歩してあげるといいでしょう。

責任を他人に押し付けたり、たらい回しにしたりしないこと