株式市場の振り返り-日経平均株価は反発、上値を試す展開で約1カ月ぶり高値

2019年4月3日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,713円(+207円、+1.0%) 反発
  • TOPIX 1,621.7(+10.0、+0.6%) 反発
  • 東証マザーズ株価指数 919.3(+10.6、+1.2%) 3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,480、値下がり銘柄数:588、変わらず:71
  • 値上がり業種数:26、値下がり業種数:7
  • 年初来高値更新銘柄数:135、年初来安値更新銘柄数:40

東証1部の出来高は12億9,207万株、売買代金は2兆4,166億円(概算)となりました。出来高は前日より減りましたが、売買代金は増加しています。朝方は目立ったニュースはありませんでしたが、午前中に米中貿易交渉の進展期待が伝わるとリスクオンモードが強まりました。

売買代金は2兆5,000億円には達しませんでしたが、前日より+800億円以上増加しています。

そのような中、日経平均株価は上値を追う展開となりました。前場の序盤には一時▲15円安とマイナス圏に沈みましたが、その後は急伸して上値を試す値動きとなりました。後場の終盤には一時+217円高まで買われる場面も見られ、利食い売りに押される場面も限定的だったようです。

結局、+200円超上昇する反発となり、終値としては3月5日以来の高値水準となりました。

なお、TOPIXも同じような値動きで反発となりましたが、上昇率は日経平均株価を大きく下回りました。これは、日経平均株価を構成するような大型株に対する買いがより優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ株価指数は3日ぶり反発、売買代金は40日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は7,984万株、売買代金1,380億円となり、いずれも前日より減少しました。売買代金は40日連続で1,000億円超になるなど商いは活況でしたが、出来高は大幅減少になるなど、個人投資家の物色意欲はやや弱かったようです。

ただ、株価指数は3日ぶりの反発となりました。前日の急落後としては力強さに欠ける反発でしたが、900ポイントを維持して引けました。

ファーストリテイリングが一時+6%高に迫る急騰、ローソンや第一三共は売られる

個別銘柄では、前日に発表した3月の国内売上が好調だったファーストリテイリング(9983)が一時+6%高に迫る急騰となり、株価指数上昇を牽引しました。

さらに、ファナック(6954)、東京エレクトロン(8035)、信越化学工業(4063)が大幅高となり、いずれも連日で年初来高値を更新しました。また、機械株・設備投資関連株も引き続き買われ、安川電機(6506)、SMC(6273)、ディスコ(6146)、ジェイテクト(6473)なども連日の年初来高値更新となっています。

その他では、主力ハイテク株の一角にも買い戻しが入り、三菱電機(6503)、日本電産(6594)、日立製作所(6501)なども高値更新となりました。

一方、内需関連株やディフェンシブ銘柄の一角が売られ、取引時間中にローソン(2651)とユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が年初来安値を更新し、第一三共(4568)、中外製薬(4516)、アステラス製薬(4503)など医薬品株も大きく値を下げました。

また、小幅上昇が目立った自動車株では、スズキ(7269)が値を下げて年初来安値を更新しています。その他では、ZOZO(3092)が一時▲5%安に迫る急落となり、これで3日連続の大幅下落となったことが目を引きました。

新興市場(東証マザーズ)では、アンジェス(4563)が急反発し、ソレイジア・ファーマ(4597)も大きく値を上げました。また、ミクシィ(2121)が大幅高となり、時価総額最大のメルカリ(4385)も堅調に推移しています。

一方、串カツ田中ホールディングス(3547)が大幅に反落し、ASJ(2351)は▲13%安に迫る暴落となりました。

葛西 裕一