シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手ガラスメーカーであるAGC(旭硝子)です。なお、2018年7月に旭硝子株式会社からAGC株式会社に社名を変更しています。

AGC(旭硝子)の平均年間給与はいくらか

AGC(旭硝子)(提出会社)の2018年12月31日時点での平均年間給与は817.4万円と800万円を超えています。また、従業員の平均年齢は43.3歳で40歳を上回っています。平均勤続年数は18.2年となっています。

AGC(旭硝子)の従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年12月31日時点で6659名。単体で6000人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。

  • ガラス:2076名
  • 電子:943名
  • 化学品:1915名
  • セラミックス・その他:1725名

また、連結の従業員数は5万4101名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。

  • ガラス:3万3583名
  • 電子:1万207名
  • 化学品:6875名
  • セラミックス・その他:3436名

過去5年の業績動向

AGC(旭硝子)(連結)の業績推移についても見ておきましょう。

まず、売上高ですが、過去5年をみると、2014年12月期の1兆3483億円から2016年12月期の1兆2825億円まで減収が続きましたが、その後は増収傾向にあり、2018年12月期には1兆5229億円となっています。

また、税引前利益については、2014年12月期は411億円、2015年12月期は845億円、2016年12月期は675億円で、その後は増益傾向にあり、2018年12月期は1284億円でした。

投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社の所有者に帰属する当期純利益は増益傾向が継続し、2014年12月期には159億円であったものが、2018年12月期には895億円となっています。

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば幸いです。

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部