ベンチャー企業が上場する際に「上場ゴール」という言葉を耳にします。上場ゴールとは何なのでしょうか。また、個人投資家は「上場ゴール」銘柄と呼ばれる企業にどう対処すればよいのでしょうか。

上場ゴールとは何か

「上場ゴール」とは、IPO(新規株式公開)を長期的な成長資金を手にするためのきっかけとするのではなく、主には、経営者が自分の株の持分を売却し、その売却資金を得ることを目的にしたものであることを言います。それゆえに「上場ゴール」といわれます。

では、なぜ経営者はIPOにおいて自分が経営する企業の長期的な資金を手にすることが目的ではなく、「上場ゴール」を目指してしまうのでしょうか。

事業には拡大ポテンシャルというものが付きまとう

企業を経営したことがある人なら感じることがあるかもしれませんが、経営者は自分が立ち上げた事業の「筋」というものを常日頃感じます。

「資金調達さえできればもっともっと事業を伸ばせる」と感じることもありますし、「ここまでうちはうまくやってきた方だが、これ以上は市場成長も大きくは期待できそうにないな」など、今後の事業の成長性については常に頭にあるものです。