ニュースでは、連日のように子どもの虐待が報道されています。ワンオペ育児をしている方にとっては、「決して他人事とは思えない」と感じることもあるのではないでしょうか。そこで今回は、ワンオペ育児に潜んでいる、さまざまなリスクの可能性についてお伝えします。

ワンオペの不安が生む恐ろしいリスク

ワンオペ育児をしている家庭は、自然と子どもと母親だけの時間が多くなりがちです。自宅でほぼ1日中育児に追われているうちに、体力的にも精神的にも疲れ果てるケースも珍しくありません。

自宅で育児をしている間は、「第三者の目線」でものを捉えにくくなってしまいます。子どもがうっかりお皿を割ったり、お茶をこぼしてしまったりしても、つい「なんでこんなことしたの!」と怒ってしまうでしょう。

別の視点から見ると、「子どもが手伝おうとしてくれていた」「途中まではうまくお茶を注げた」と捉えることもできます。1人だけで育児をしていると、無意識のうちに目線が固定されてしまう危険性があるのです。

また、他の人に愚痴や相談を聞いてもらう機会が少ないという問題も。「話を聞いてもらうとスッキリする」という女性が多いなか、ワンオペ育児は大人と話す時間が限られてしまいます。誰にも話を聞いてもらえず、ストレスが溜まる一方になってしまうでしょう。

ワンオペ育児に潜むリスクを分析

では、ワンオペ育児に潜んでいる具体的なリスクについて迫ってみましょう。発生する原因もあわせてお伝えします。

ブレーキがきかなくなる(虐待)リスク

ワンオペ育児中に虐待をしてしまう場合の多くは、咄嗟に手が出た衝動的なパターンです。反対に、計画的に虐待をしているケースは滅多にありません。

子どもというのは、なかなか親の言うことを聞いてはくれないもの。大声で泣き続けたり、なんでも「イヤだ」「これじゃない」と拒否したり、何度言っても同じ間違いをしたり。そうしているうちにストレスが爆発し、ついカッとなってしまうのでしょう。

ストレスの吐き出し口がなく、かつ誰からも見られていない空間での育児。「手をあげたらいけない」と分かっていても、怒りにブレーキをかけられなくなってしまいます。

孤独による依存リスク

人間は、本来周囲の人やものに依存する傾向にあります。夫婦の間で依存し合うこともあれば、ショッピングや仕事、ときにはお酒などに依存することも。

ところが、夫や実家、友人と付き合う時間を確保できていない場合、どんどん孤独感が強まり、不安が大きくなっていきます。そして、誰にも依存することができず、すがれるのは自分の子どもだけ…という状態に。

子どもに対する気持ちが強まりすぎて、「自分の思い通りにさせたい」「子どもになぐさめてもらいたい」と感じる可能性もあります。その結果、子どもを操作しすぎてしまい、思い通りにならないと心の底から腹が立ってしまうことも。虐待をする危険性も高まるのです。

不安やストレスを溜めない育児の方法