シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は焼鳥チェーン店「鳥貴族」を運営する鳥貴族(3193)の、2019年2月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績はどうだったか

2019年3月7日に更新された鳥貴族の2019年2月既存店売上高は、対前年同月比で94.9%とマイナス成長になりました。ただし1月の92.2%からは回復を見せています。

内訳は客数96.8%、客単価98.0%と客数・客単価のいずれもマイナスとなっています。

一方で全店売上高は105.8%と、プラス成長を維持しています。

今期の既存店売上高の振り返り

では、2019年7月期のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。

既存店売上高は、今期7カ月続けてのマイナス成長となっています。客数が全ての月でマイナスであり、また客単価も10月以降5カ月マイナスが継続中。ただし2月の94.9%は今期の中では最もマイナス幅は少ないため、既存店立て直しの成果と考えることもできます。

また既に今期は出店を決定済みの店舗以外は新規出店を凍結していますが、全店売上高は今期全ての月でプラス成長であり、既存店の苦戦の一方で全店売上高は健闘しています。

過去1年の株価動向はどうだったか

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は2017年12月の3,965円を天井に下落が継続しています。2019年3月8日に2019年7月期決算の最終赤字予想を発表した結果、翌営業日の3月11日には1,478円まで下落し安値を更新しています。

既存店の対前年同月比でマイナスが継続していますが、マイナス幅は2月に歯止めがかけられた形です。今後どのタイミングでプラスに転じるのかが注目されます。

鳥貴族の過去1年間の株価推移

参考資料:月次報告(2019年2月度)

LIMO編集部