株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反落、一時▲300円超安もその後は下げ渋り

2019年3月13日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,290円(▲213円、▲1.0%) 3日ぶり反落
  • TOPIX 1,592.0(▲13.4、▲0.8%) 3日ぶり反落
  • 東証マザーズ株価指数 939.7(+8.6、+0.9%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:411、値下がり銘柄数:1,648、変わらず:75
  • 値上がり業種数:3、値下がり業種数:30
  • 昨年来高値更新銘柄数:11、昨年来安値更新銘柄数:25

東証1部の出来高は12億2,571万株、売買代金は2兆1,523億円(概算)となりました。出来高は前日並みでしたが、売買代金はやや減っています。英国議会がEU離脱の修正案を否決したことで、ブレグジット問題の先行きが一層不透明になったこと等を受け、模様眺めムードが強まりました。ただ、下値を拾う動きも見られたため、売買代金は低水準ながら2兆円台を回復しています。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏での推移となりました。寄り付きから小幅安で推移しましたが、前場の半ば過ぎから急速に下げ足を速め、後場寄り直後には一時▲304円安まで急落する場面も見られました。その後は徐々に挽回したものの、結局は▲200円を超す下落で引けています。また、終値も21,500円を大きく割り込みました。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日ぶりの反落となりましたが、上昇率は日経平均株価より小幅に留まりました。これは、大型株への利益確定売りがやや優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ株価指数は3日続伸、売買代金は26日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は1億472万株、売買代金1,473億円となり、いずれも前日並みでした。ただ、横ばいだったとはいえ、前日が高水準の商いだったことを勘案すれば、個人投資家の物色意欲が旺盛だったと言えましょう。出来高は連日で1億株を上回り、売買代金は26日連続で1,000億円超となっています。

また、株価指数も3日続伸となり、反落となった大型株市場と明暗が分かれました。このまま950ポイントを固めに行くのか注目されましょう。

デンソーが昨年来安値を更新、自社株買い発表の信越化学工業は一時急騰

個別銘柄では、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が▲4%超安の大幅下落となり、KDDI(9433)、ダイキン工業(6367)、エーザイ(4523)、TDK(6762)など指数寄与度の高い主力株が大幅安となりました。

また、ハイテク株の下げもきつく、株価高騰が続いていたオムロン(6645)が一時▲7%安の急落となり、ルネサスエレクトロニクス(6723)、村田製作所(6981)、日立製作所(6501)なども大きく値を下げています。

その他では、SUBARU(7270)など自動車関連株が総じて安く、とりわけ、デンソー(6902)が昨年来安値を更新するなど、自動車部品株が軒並み大幅安となったのが目を引きました。

一方、前日に1,000億円規模の自社株買いを発表した信越化学工業(4063)が一時+5%高に迫る急騰となり、ハイテク株では小幅上昇のソニー(6758)が逆行高となりました。

また、不動産株に買い戻しが入った結果、住友不動産(8830)が昨年来高値を更新しています。

新興市場(東証マザーズ)では、ドリコム(3793)が値を飛ばしてストップ高となり、CYBERDYNE(7779)も大きく値を上げました。また、アンジェス(4563)が大幅上昇となり、ファイバーゲート(9450)も再び高値更新となっています。

一方、MTG(7806)が再び急落して昨年来安値を更新し、ZUU(4387)も上場来安値更新となりました。

葛西 裕一