去っていくお客様のつなぎとめ方〜「恐怖の卒業モデル」をストックビジネス化する

成長し続けるビジネスの仕組みである「ストックビジネス」についてお伝えしていく本シリーズ。今回は「恐怖の卒業モデル」というテーマを取り上げます。

「恐怖の卒業モデル」とは?

「お世話になりました。ありがとうございます」と感謝の言葉を残して去っていく・・・。感謝ですから悪いこととは思えませんが、お客様が去っていくのはなんとも厳しい現実です。

そもそもストックビジネスとは、「連続性があり時間経過とともに収益が積み上がるタイプのビジネスモデル」です。そして、お客様の利用が継続することでどんどんストックになる感覚がわかってくると、お客様が卒業してしまうことに悩みが出てきます。つまりこの卒業モデルはストックビジネスを作る際に大きな壁になるわけです。

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基本的にストックビジネスは次の4つの分野に分けて考えます。それは、「貸す」「認める」「改善する」「消費・劣化」ですが、この中で特に「改善」の分野のサービスに卒業モデルが多いのです。

改善の分野というのは、お客様の状態が改善していくことに価値を感じて、お客様が継続して料金を支払うモデルです。たとえばコンサルティング、〇〇教室、整体などのように何かを良くする仕事のことを指します。

コンサルティングは当初”ここまで改善したい”と目標を立てて開始しますが、結果的に良くなると「ありがとう、ご苦労さま」と終了してしまいます。つまりこれが卒業というわけですね。

教育の事業なども大半は期間が決まっていて卒業してしまいますし、体が不調になって整体を受けに来る方も定期的に通って改善すると卒業してしまいます。もっとも整体の場合は、また不調になると来るのですが・・・。

こういう、やればやるほど顧客の状態が良くなって終了時期が来てしまうという、なんとも皮肉なのが「卒業モデル」です。

じゃあ、これはストックビジネスにならないのかといえば、ならないわけではありません。ただし、卒業までの期間が短ければ短いほど新規の顧客獲得にウエイトがかかりますので、「常に新規の取引の連続で成り立っているビジネスモデル」であるフロービジネスに近づいて行きます。

3カ月とか6カ月の講座ビジネスなどは最たる例ですね。いつもかなりの数の新規獲得を追いかける必要があります。

※ストックビジネスについてさらに詳しく知りたいという方は、「ストックビジネス公式サイト」をご参照ください。

教育事業をストックビジネスに変えていった事例

先日「実践企業インタビュー」という企画で、卒業モデルを克服してストックビジネスに近づきつつある経営者と会ってきました。実は、その時の話に恐怖の卒業モデルから脱却していくヒントがあったので、それをお伝えしたいと思います。

私がインタビューしたのは、「マネースクールIMS」という投資や金融スキルを学ぶ教育機関を経営する俣野成敏さんと堀越健太さん。

一定期間で学ぶということを繰り返していると、〇期生というように学校スタイルになるのでまさしく卒業モデルです。つまり、学ぶというスキル習得型である限りは必ず卒業モデルになってしまうのですが、そこには悩んでいたそうです。お二人はそれを脱却しようと、学んだ後に提供できる継続的な価値を探したそうです。

読者のみなさんは、その先にどんな価値があると思いますか?

参考記事

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大竹 啓裕
  • 大竹 啓裕
  • 株式会社ハッチ・ワーク 代表取締役会長兼CEO

福島県出身、株式会社ハッチ・ワーク 代表取締役会長兼CEO、株式会社ストック総研 取締役会長
20代はセコム株式会社にて理想的なストックビジネスの原点を経験、その後、30歳でラーメンFCチェーンの創業メンバーとして参画、ラーメンFCとしては全国一位となる約300店のストックビジネスモデル構築の原動力となる。
40代は(株)ハッチ・ワークにて貸会議室「アットビジネスセンター」や月極駐車場探し「アットパーキング」にて国内オンリーワンのサービスを次々開発して事業拡大する。これまでの新規事業立ち上げは20事業以上。
経営者塾ストックビジネスアカデミーではストックビジネス構築を指導。
近著に『ストックビジネスの教科書』(ポプラ社)、『ストックビジネスの教科書 プロフェッショナル』(ポプラ社)がある。

 

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