シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「吉野家」他を運営する吉野家HD(9861)の、2019年2月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績はどうだったか

2019年3月に更新された吉野家HDの2019年2月既存店売上高は、対前年同月比92.6%でマイナス成長となりました。なお、これは今期最も低い水準です。

内訳では客単価は103.0%とプラスになりましたが、客数が90.0%と10%のマイナスになっています。

また全店売上高も95.3%とマイナス。既存店売上高同様、今期最も低い数字となりました。

今期の既存店売上高の振り返り

では、2019年3月期のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。

既存店売上高は上期全ての月でプラス成長を果たしたものの、下期は10月以降マイナス成長が継続し、2月は92.6%にまで落ち込みました。ただし下期の客単価は全ての月で100%を上回っており、客数の減少が売上高減少の背景となっています。

全店売上高も既存店ほどではないものの同様の傾向にあり、来客増が今後の鍵を握る状態です。

過去1年の株価動向はどうだったか

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は4月の2,275円をピークに下落トレンドにあります。12月25日に1,666円まで下落した後に上昇し、現在は1,800円付近での取引が続いています。

10月以降、客数減に拍車がかかっています。売上高にマイナスの影響を与えているため、今後の客数増加のための施策及びその効果が注目されます。

吉野家ホールディングスの過去1年間の株価推移

参考資料:吉野家月次推移(2018年度)

LIMO編集部